五色沼自然探勝路は反対側から攻めるべし
実は五色沼という名前の沼はなく、正式名称は「五色沼湖沼群」で、大小数十の沼の総称となる。「五色沼自然探勝路」という沼めぐりの遊歩道も整備されている。
五色沼入り口バス停で下車すると、最大の沼「毘沙門沼」に到着する。大規模な無料駐車場も売店もあり、いかにも観光地という賑わいで、ボートに乗ることもできる。晴れていれば、雄大な磐梯山の勇姿を一望できる絶景スポットだ。
毘沙門沼には赤いハートマークが付いた真っ白な鯉もいる。巨大な沼だが、鯉はエサを求めて岸に近づく習性があるので、意外と簡単に目撃できるだろう。また、出現すると観光客から歓声が上がるので分かりやすいのもある。珍しい鯉なので、目撃できると結構な満足感で満たされる。
毘沙門沼から「五色沼自然探勝路」で沼めぐりの散策をすると、次の沼まで結構な距離がある上に、車で来た場合には、また毘沙門沼まで戻る必要もある。実は、反対側の「裏磐梯高原駅」バス停から歩き弁天沼で折り返すと、効率的に散策できる。中でも本当に青い「青沼」は必見だ。
●information
五色沼湖沼群
住所: 福島県耶麻郡北塩原村桧原
アクセス: JR磐越西線「喜多方駅」から裏磐梯ロイヤルホテル行きバスで約1時間。五色沼入り口下車。または、JR磐越西線「猪苗代駅」から裏磐梯高原駅・桧原行きバスで約30分。五色沼入り口下車
ロケーション最高の温泉ホテル
裏磐梯には高原リゾートホテルが多数点在しているが、源泉かけ流しの温泉完備で、観光に極めて便利なロケーションにあるのが、裏磐梯レイクリゾートだ。遊覧船も運行されている裏磐梯最大の湖「桧原湖」に面した湖畔のホテルで、遊覧船乗り場にも隣接している。
「五色沼自然探勝路」の「裏磐梯高原駅」側の入り口にも隣接しており、滞在中に五色沼散策を随時行える。裏磐梯を代表する観光スポットの入り口に佇む宿で、これ以上観光に便利な温泉宿は他にない。
温泉は宿泊はもちろん、日帰り入浴も可能。温泉らしい褐色の湯を一度経験すれば、次回は宿泊で利用したいと思うに違いない。著名な料理長を招聘(しょうへい)したことでも知られ、食事の素晴らしさは言うまでもない。手軽なバイキングプランでも、食べ放題とは思えない手のこんだ料理を堪能できる。
●information
猫魔温泉 裏磐梯レイクリゾート
住所: 福島県耶麻郡北塩原村 大字桧原字湯平山1171-1
アクセス: JR磐越西線「喜多方駅」から裏磐梯ロイヤルホテル行きバスで約1時間。裏磐梯高原駅下車すぐ。または、JR磐越西線「猪苗代駅」から裏磐梯高原駅バスで約30分。終点下車すぐ。なお、JR磐越西線「猪苗代駅」まで宿泊者送迎バスあり
福島県を代表するご当地グルメ・喜多方ラーメンを楽しみ、付近を代表する観光スポット「五色沼」を効率的に散策する裏磐梯高原の旅、いかがだっただろうか。裏磐梯は冬は雪に閉ざされるので、夏から秋までの観光シーズンを存分に楽しむのがオススメ。
また、秋の紅葉も最高なので、秋にも是非訪れてほしい。今回は裏磐梯高原を中心に紹介したが、車で行く場合には土湯峠温泉郷などの、福島市山岳部の秘湯も合わせて周遊することも可能だ。
筆者プロフィール: 藤田聡
温泉研究家、オールアバウト「温泉」「紅葉スポット」ガイド。温泉旅行検定試験で2年連続日本一になり、検定協会から「温泉旅行博士」の称号を授与される。温泉地を中心に周辺観光地の取材・撮影を行い、海外旅行にも決して負けない、国内旅行の奥深い魅力をメディアで発信中。紅葉や一本桜、夜景や四季の花などの絶景スポットにも精通している。