冒頭でも紹介したが、BW-DX120Bは業界最大の洗濯容量12kgとなっている。このサイズを実現した背景についても、簡単に紹介しておこう。
日立アプライアンスで洗濯乾燥機の設計と開発を担当する玉川氏によると、洗濯機全体の中で、10kg以上の洗濯容量を備える製品の構成比が近年急速に拡大しているという。2009年度には全体の3%しかなかった10kg以上のシェアは、2016粘度には20%に拡大。8kg以上で見ると、2009年度の33%が2016年度は47%と、半分近くにまで拡大している。
これは、共働き世帯や有職主婦の増加などによって、週末にまとめ洗いする家庭が増加していることが大きな要因。まとめ洗いが多いと1回当たりの洗濯量が多くなるため、大容量洗濯機のニーズが高まっているのだ。
毛布などの大物洗いに対する潜在ニーズも高く、大容量洗濯機の購入者を増やす一因となっている。街のクリーニング店が減少する一方で、コインランドリー店は急速に増えており、毛布やカーテンなどの大物も洗濯機で、お手軽かつリーズナブルに洗いたいと考える人が多いことを伺わせる。
洗濯容量が大きくなれば、当然だが洗濯機の本体サイズも大きくしなければならない。にもかかわらず、BW-DX120Bでは、従来の洗濯容量11kgモデル(BW-DX110A)から本体の接地面積は変化なし。本体の高さを20mmアップしただけで、洗濯槽の容積を8.3%向上させた。
洗濯槽を縦に伸ばすと振動が大きくなるが、BW-DX120Bは振動抑制のバランスリングを工夫し、振動抑制効果を高めている。マンションなど洗濯機の設置スペースが限られている住環境では、接地面積を変えずに大きな洗濯容量が得られることは、注目したい魅力の1つに違いない。