ボクシングのロンドン五輪ミドル級金メダリスト・村田諒太(31)が15日、「マイナビオールスターゲーム2017」第2戦(千葉・ZOZOマリンスタジアム)で始球式に登場。自身3度目の始球式は打者の後ろを通過する"大暴投"となるも、一年に一度の"祭り"を盛り上げた。その直後に本人にインタビュー。野球との意外な関わりや影響を受けた野球選手を明かしてくれた。
また、世界初挑戦となったアッサン・エンダム(フランス)とのWBA世界ミドル級王座決定戦(5月20日)についても質問。試合を優位に進めたように見えながらも判定負けを喫し、"不可解な判定"と疑問の声が続出したこの一戦が村田にとってどのような経験になったのか。振り返ると共に、今後の目標も聞いた。
――3度目の始球式となりましたが、いかがでしたか?
大暴投も大暴投で…3回目が一番ダメでした。あんなところにいくとは思わなかったです。スピードを狙うか、コントロールを重視するかいろいろ考えて…最終的に何も考えない戦法でいったらダメでした。でも、言い訳していいですか! ウォーミングアップがほしかった。1回も投げていなかったのでキツかったです(笑)
――ウォーミングアップなしだったんですね! 球場の雰囲気はいかがでしたか?
やはりいいですね! たくさんお客さんがいる中で投げさせてもらって。景観もよくて気持ちいい球場でした。
――また始球式やりたいですか?
ぜひリベンジしたいです!
――村田選手は野球はお好きですか?
好きですよ! たまに見ます。特にWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)や甲子園といった一発勝負のものが好きですね。僕はスポーツというのは、だれもができてスポーツだと思っている。野球はボールとバットがあればだれでもできて、世界的に見ても競技人口がとても多いですし、そういう意味でも興味がありますね。
――野球などほかのスポーツからボクシングに取り入れたり、学ぶことはありますか?
ボクシングは動きが単純というか小さい。それに比べて野球は動きが大きく、自分の体の癖とかもわかったりするんです。ボクシングだとわからない動きも、ボールを投げることによって…例えば、ストレートを投げているつもりでもスライダー回転するということは、自分がまっすぐだと思っていても実はこっちに打っている。ボールを投げることで、そういった体の使い方が見えてくるんです。
――普段の練習から野球を取り入れているんですか?
やっています。朝練で、朝走ったあとに球を投げたりとか。
――そうなんですね! 昔からですか?
いえ、去年くらいからです。去年からよく相手をノックアウトするようになったんですけど、練習の一環としてやっている野球は、肩を大きく動かすので、肩の可動範囲も広がってパンチ力にも生きてきています。