1つの証券会社では1つの証券口座しか開設できませんが、複数の証券会社に口座を持つことに制限はありません。証券会社はそれぞれ取扱商品や手数料、サービスが異なるため、複数の口座を持てば、それぞれの会社の強みを生かした取引を行うことができます。
一方で、口座の管理が煩雑になったり、資産の全体像を把握することが難しくなったりといった、デメリットもあります。証券口座と上手にお付き合いしていくためにも、メリット・デメリットの両方をしっかりチェックしておきましょう。
複数口座のメリットは証券会社ごとの「強み」を享受できる
株や投資信託をはじめ、さまざまな投資商品を取り扱う証券会社。証券会社で取引を行うためには証券口座を開設する必要がありますが、証券口座の保有数に関して制限はなく、複数の証券会社に口座を持つことができます。複数の証券口座を持つ最大のメリットは、証券会社ごとの「強み」を享受できること。そのためにも、それぞれの証券会社の「強み」がどこにあるのかを把握することが大切です。
証券会社が持つ「強み」はさまざまな所で比較できますが、もっともわかりやすいポイントは、取引手数料と取扱商品数です。たとえば株を扱う際に取引額やスタイルによって、売買手数料は異なります。
また、株の取扱銘柄や対象国、投資信託の種類なども、証券会社によって差が出るポイントのひとつ。特に韓国株やロシア株などは取扱会社も限られているため、必要に応じて証券口座を開設する必要があります。
このほか、夜間取引の有無、株やFXの取引ツールの使い勝手、提供している情報なども、証券会社によって差があります。その点、複数の証券口座を持っていれば、各会社のサービスの「いいところ取り」ができるのが魅力です。また、新規公開株(IPO)に興味がある人なら、複数の証券口座を持つことで当選率がアップするという点も大きなメリットといえるでしょう。
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