コネクティッドソリューションズ モバイルソリューション事業部 CF-33プロジェクトリーダーの上田大氏は、同社の堅牢PC・タブレット「TOUGH」シリーズの活用シーンとして、頑丈だけでなく、画面サイズの大きさと文字のみやすさ、軽量、拡張性の需要があると紹介。加えて、現場作業はタブレット、移動時や事務所に戻ってからの作業はクラムシェルと、使い方に変化があることがわかり、これらの声を受けてCF-33を開発したという。
120cmの落下試験やIP65準拠の防塵防滴性能、耐振動MIL規格に準拠。落下試験をクリアするため、タブレットとキーボードの接続は中央のみでなく、底部全体をガードで覆う設計を採用。また、閉じた際にタブレットとキーボード部がかみ合う設計になっており、力が一点に集中することを避けた。タブレットとキーボードをつなぐロック構造は、接続時にロック用のパーツが自動で回転し、はずれにくい機構となっている。
このほか、手袋で操作できる「手袋モード、水濡れ時に操作できる「水濡れモード」、ペン対応など、TOUGHシリーズで採用している機能も取り入れている。
日本市場を伸ばしていきたい
コネクティッドソリューションズ 常務 モバイルソリューションズ事業部長の坂元寛明氏は、CF-33の開発にあたり、前身であるCF-31を使っているユーザーの声を徹底的に聞いたという。CF-31は7年前のモデル。プラットフォームが古く、重量も重い。文字が見やすい大画面は継続したい、という声を受け、小型軽量化したCF-33の開発に活かした。
TOUGHシリーズは、サイズ感や重さなどが大きく、海外では需要が多いが国内では受け入れられにくいという。しかし、1年前に"トライアル"として国内発表したCF-20が、自動車会社の整備点検や、消防・救急などで受け入れられており、「国内のPC市場が縮小しているなかで、日本では2016年度、TOUGHシリーズの販売台数が112%の伸びを見せた」という。
今回、CF-33の投入で、2017年のTOUGHシリーズ販売台数の目標値を、2016年の4万台から1万台増やした5万台とし、「目標は年成長率20%。日本市場を伸ばしていきたい」と自信を見せた。
CF-33の主な仕様は、CPUがIntel Core i5-7300 vPro(2.60GHz)、メモリが8GB、ストレージが256GB SSD、グラフィックスがIntel HD Graphics 620(CPU内蔵)、光学ドライブが非搭載、カメラ機能がフロント200万画素(顔認証対応IRカメラ)・リア800万画素など。
通信機能はIEEE802.11a/b/g/n/ac準拠の無線LAN、Bluetooth 4.1、Gigabit準拠の有線LAN。ワイヤレスWANはオプションで選択できる。
インタフェースは、タブレット本体がUSB 3.0×1、HDMI×1、LANコネクタ。キーボード部がUSB 3.0×2、USB 2.0×1、LANコネクタ、シリアルコネクタ、HDMI×1、D-Sub×1。
本体サイズと重量は、タブレット本体がW308.0×D243.6×H21.6mmで約1.53kg。キーボード装着時がW313.0×D288.4×H46.1mm。