気持ちよいほどの「真っ直ぐ感」
AF-P DX NIKKOR 10-20mm f/4.5-5.6G VRを使ってみて、まずビックリしたのが歪みの少なさ。コレほどの超ワイド画角であるにも関わらず、歪み補正を使用しなくても「ここまで真っ直ぐ写るか!」と驚かされる。この価格帯のレンズでは歪みの補正を画像処理に委ねることが多いが、ニコンはそうした方法を採らず、レンズ光学設計で対応してきた。
やはり光学ファインダーを覗いた時に被写体が歪曲収差で歪まないのは実に気持ちが良い。ニコンのレンズ開発チームがこだわり抜いたのだろう。これだけ歪まないと写欲が掻き立てられ、真っ直ぐなものをドンドン撮りたくなってくるし、モノクロ写真にも挑戦したくなる。
VRの効果は高いようで、1/15秒とちょっと手ブレの影響が気になるシャッター速度でも、撮影画像はピタリと止まっている。
逆光にもめっぽう強い
逆光耐性の強さにも驚かされた。画角の広いレンズというのは光源の位置に気をつける必要があるのだけれど、このレンズは全然平気だ。ご覧の通り結構イジワルな撮影をしても、フレアが画面全体に広がって白くフワッとコントラストが下がったり、ゴーストが盛大に発生することはない。
もちろん一部には軽微にフレアやゴーストが発生しているけれど、画面全体ではクリアでヌケの良い描写が維持されている。ここまで逆光に強いのであれば大胆な構図にチャンレンジした際にも光源位置を気にせず撮影できそうだ。