アップルはiPhoneの販売が最も大きな売上を作り出していることから、現在もハードウェアメーカーとしてとらえるべきかもしれない。しかしiPhone以前は、本当にハードウェア中心の企業であり、Windows陣営と比べて小さな勢力であり収益基盤が小さかった。

iPodでMacユーザー以外を顧客として取り込み、またiPhoneによって高付加価値のハードウェアだけでなく、ソフトウェア販売を収益化することに成功しており、ハード·ソフトの双方での収益化が際立つ存在となった。

iPhone発表のプレゼンテーションに戻ると、「ソフトウェアにこだわるなら、ハードウェアを作るべきだ」という引用が、再び大きな意味合いを持つ。

アップルはハードウェア企業としての色合いが強かったが、iPhoneを通じて、ソフトウェア企業としてハードウェアを作る、という姿勢に転換したのではないだろうか。それが、今日の成功を作り出しているのだ。

だからこそ、アップルの新しいソフトウェアを発表するイベントWWDCは重要であり、将来のハードウェアやビジネスを考える上で、最新のiOS 11で何が起きるかを読み解くことが必要となる。