千葉雄大に「さすが」
――やっぱり印象的だったのは、お風呂場でせとかを後ろから抱きしめるシーンだったんですが、撮影ではどのような雰囲気でしたか?
一番苦労しました。監督もこだわられていて、「もっともっと熱く行って欲しい」と言われたのを覚えています。兄のはずのはるかが男を出してしまうという、想いが溢れるシーンだったので、自分もわけがわからなくなりそうなくらい熱く行かなきゃと、必死でした。
――緊張はされましたか?
緊張は、ちょっとあったのかもしれないですね。なかったつもりだったんですけど、よくよく思い返してみると、ちょっとした照れの壁があって、それを越えていくまで、見定められたのかもしれない。
――他に印象的だったシーンはありますか? 自分のシーンでも、他の方のシーンでも。
自分ではないのですが、夏祭りで高嶺さんとせとかがデートするシーンは、恥ずかしくて見られなかったですね。キスシーンの撮影を見ることも、今までなかったので……。
――人のキスをまじまじと見ることって、なかなかないですよね。
ないですよ! しかも何テイクもやるので。「おお、おお!」って感じです(笑)。
――千葉さんは、慣れていそうな雰囲気でしたか?
わからないですが、多少はあるのかな……でも、これはあまり千葉さんが経験したことないだろうと思ったのは、ドラマ版での女医さんとのキスですね。あれは結構大人なキスだったので(笑)。監督がけっこうカットをかけなくて、かなり長く感じたんですよ。現場でも「長いでしょ!」と話題になっていました(笑)。
――片寄さん自身も、今後役者としてそういう機会があったら。
もう、思いっきりファンの子を嫉妬させたいですね! 嫌われない程度に(笑)。
――千葉さんについて、こんなところがさすがだな、と思ったところはありますか?
千葉さんはさすがだらけでした。ホン読みの段階から、千葉さんは一言一言でスタッフの方達を笑わせていくというか。僕はその1カ月前くらいからリハーサルをさせてもらって、ちょっとだけ「お兄ってこんな感じだな」とわかってきたところだったんですが、読み合わせで千葉さんに圧倒されました。現場でも千葉さんのキャラ作りや表現の仕方に刺激をいただきました。
――それは演技なのか、現場での振る舞いなのか。
両方ですね。周りの方を笑わせるとか、自分がこういうキャラでいると場が盛り上がるというのをわかってる方なので「すげえな、この人」と思いながら。そこはお芝居にも直結しているんだなというのを学ばせていただきました。
妹として見られた土屋太鳳
――一方、土屋さんの印象はいかがでしたか?
今すごく活躍しているし、初めて会った時もすごく真面目で礼儀正しくて、カチッと完璧な子なのかな、と思っていたんです。でも、撮影に入ると天然な部分やお茶目な部分もたくさん見られたので、良かったかな(笑)。そういう抜けている部分もあったので、妹っぽく見ることができたと思います。
――例えばどんなところが抜けている部分だったんでしょうか。
基本的に、食に対してすごく愛情が深くてですね(笑)。特に、お肉には目がない子なので、料理シーンなどで撮影現場にごはんがある時は、スタッフの声も僕の声も耳に入らないくらいとぼけていましたね。「アボカドがある! 終わったら食べていいですか!」って、まだ始まってないだろ! みたいな(笑)。そういうところがかわいらしかったですね。
――それでは、改めて映画でこういうところに注目してほしいという点を教えてください。
自分が今までに見たことのない自分が、散りばめられているので、そこはすごく注目していただけたらいいなと思います。監督からも、カッコよくいてほしいという一つのテーマがあって、自分なりのかっこよさや男として憧れる美学も、はるかに少し詰め込めた気がします。かっこいいやつなんで、ぜひぜひはるかのかっこよさを楽しんでいただけたらと思います。