アイケアで広がるビジネス
アイケア重視の戦略は、メガネスーパー店舗だけで実施するのではない。アイケアのノウハウを資本・業務提携、事業承継・譲受などでも活用しているからだ。こうした事業拡大戦略を「目の健康プラットフォーム」と称し、すでに着手している。
その具体例として、同社は富山県内に22店舗を有するメガネハウスを買収し、傘下にしたことが挙げられる。共同購買、物流ほか、メガネスーパー流のノウハウ(アイケア重視)をもとに顧客と接していくようだ。
メガネハウスは利益面で今後貢献する存在だ。メガネスーパー傘下に入り、そのノウハウをもとにコンタクトレンズの取扱いを開始。今後も成長の余地があるとしている。
もうひとつ加えたいのは、「目の健康プラットフォーム」は何もメガネ屋の買収を進めるための考え方ではないということ。業種・業界が違えども、アイケアにつながれば新たな商品・サービスが生み出せる。そうした考え方も含んでプラットフォームと称している。異業種との広がりを具現化したものとして、サプリメント「アイラックW」が販売されている。
赤字地獄脱出へ
メガネスーパーのビジネスの広がり、商品・サービスの高付加価値化。それらを貫くのは、"アイケア"という考え方だ。これが効果を発揮し続ける限り、他社との十分な差別化となり、業績拡大へとつながるのだろう。
今後の業績予想はかつてでは考えられなかったような数値となる。その予想数値は事業環境、経営環境等を考慮したうえでの数値であり、毎期見直しを行うローリング方式となるが「決して難しい数値ではない」(星崎尚彦社長)としている。先々は不透明な部分もあるが、ある意味、この数値目標がメガネスーパーの自信の大きさともいえる。かつて9期連続の赤字を味わったメガネスーパー。2期連続黒字、先々の目標値を見る限り、赤字地獄から脱出できたといえるのではないだろうか。