「ぶつからないクルマ?」のキャッチコピーで脚光を浴びたスバルの運転支援システム「アイサイト」。ステレオカメラで前方の状況を認識し、プリクラッシュブレーキで衝突を回避する安全装備としての機能が有名だが、このシステムは高速道路の運転支援でも力を発揮する。この夏に進化するアイサイトを実際に試してみると、それはほとんど自動運転のような乗り心地だった。
人間の眼のように前方を認識
アイサイトは車両の前方、具体的にはドライバーから見てルームミラーの後部あたりに付いているステレオカメラで前方の状況を認識し、その情報をもとに車両を制御して衝突や車線の逸脱を回避するスバルの独自技術。2010年5月発売の「レガシィ」で初登場し、これまでにバージョン3(ver.3)まで進化を遂げている。
人間の“眼”のように2つのカメラを使うアイサイトは、対象の形状や対象との距離を把握するのに優れる。このカメラで得た情報を、人間で言えば“頭脳”にあたるソフトウェアで処理し、ブレーキ、アクセル、ハンドルといったクルマの各ユニットを“手足”のように操る。
スバルは現行の「アイサイトver.3」を大幅に進化させ、新機能「ツーリングアシスト」を搭載する。この新型アイサイトは、2017年の夏に発売する「レヴォーグ」および「WRX S4」の全車に標準装備する。新型アイサイトの進化ぶりを説明すべく、スバルは6月15日、報道陣を招いて試乗会を開催した。