2017年、日本のSIMロックフリー市場は急速に拡大する
ファーウェイ・ジャパンは去る6月6日に、SIMロックフリースマートフォン「Pシリーズ」を発表した。製品の概要と発表会の様子はすでにお伝えしているが、国内市場に向けるファーウェイの取り組みについて、日本と韓国のデバイス部門を統括するの呉 波(ゴ ハ)氏に話を聞いた。
製品の詳細については、別記事『ファーウェイ、満を持して「HUAWEI P10 Plus」を国内投入 - 「HUAWEI P10」「HUAWEI P10 lite」「HUAWEI WATCH 2」も』、『ファーウェイ、カメラ強化の「P10」と「P10 Plus」を6月9日に国内発売』、『ファーウェイ、税別29,980円の5.2インチSIMフリースマホ「P10 lite」』を参照してほしい。
昨年(2016年)、「P9シリーズ」を投入したときとの戦略上の大きな違いは、何といっても「P10 Plus」を国内販売することだ。まずは、この決定の背景について少し詳しくうかがった。
呉氏によると日本の市場の変化が大きな理由となっている。
「昨年はまだ、日本市場ではSIMロックフリー端末が出回りだしたばかりだった。このため、買い求められるのは低価格のモデルがほとんどで、7万円以上のハイパフォーマンスモデルは売れないだろうと判断した。事前調査でも、ユーザーが購入しても良いと想定する価格は6万円くらいが上限だった。
だが、この一年で日本のSIMロックフリー市場は急速に変化し、今年は大きく発展すると見込んでいる。(2017年)1月~5月の販売台数推移では、昨年同期比で300%という成長の数字もある。特に3月以降は、大きな商戦期の後でも勢いがそれほど落ちていない。4月や5月は、大手キャリアのモデルを含めたランキングでも、当社のSIMロックフリー端末がトップ10圏内をキープしている。
GfKやBCNといった第三者の調査機関の数字を見ても、同様の傾向が見られる。こうした日本のSIMロックフリー市場の成長と変化を見て、7万円台のP10 Plusでも十分いけると判断して、投入を決定した」(呉氏)