世界に名だたる大都市・東京は地図で見る通り長細く、都心部から離れるにつれ、これが東京なのかと思うほどのどかな風景へと移り変わっていく。そんな街のひとつ「青梅」は、猫と昭和レトロで知られているとのこと。食べ歩きグルメを探しつつ、日がな一日歩いてみた。

猫と昭和レトロの街「青梅」

都心から1時間で異空間に

JR中央・青梅線「青梅駅」は、新宿から1時間ほどの距離にある。たったそれだけの時間、電車に揺られるだけで、山々に囲まれた街にたどり着いた。駅に堂々と「昭和レトロの街」と掲げているだけに、ホームは昭和風であり、地下通路にはレトロな往年の映画看板が並んでいた。

青梅での散策のメインスポットは、線路と平行に走る旧青梅街道付近だ。距離にして400mほどの狭い範囲に見どころ、グルメどころがある。少し時間があったら江戸~昭和時代の建築めぐりや、一瞬で山奥気分になれる公園散策をしてもいいだろう。

意外と豊富! 青梅B級グルメ

散策に欠かせないのは、やはりローカルなグルメ。まずは駅のロータリーにある観光案内所でマップを入手し、全体を把握してから出発したい。係の人にたずねると様々なスポットを丁寧に教えてくれる。もはや、ちょっとした街歩きではなくガチな観光だ。

駅か観光案内所で「昭和レトロ商品博物館」「青梅赤塚不二夫会館」「昭和幻燈館」の3館割引チケットをもらっておきたい

●information
「青梅観光案内所」
東京都青梅市本町192

青梅だけに、梅大福&青梅サブレー

一説によると青梅の名は、平安時代の武将である平将門が馬の鞭として使っていた梅の枝を土に挿したところ根が張り、青い実がなったことに由来しているという。そんな梅を象徴するかのような「梅大福」(255円)と「青梅サブレー」(120円)を、「和菓子まちだ」で見つけた。

「梅大福」(255円)。大福の中に甘く漬けた梅が1粒入っている。冷凍されているが、1時間ほどで食べ頃になるそうだ

梅の花を模した「青梅サブレー」(120円)

●information
「和菓子まちだ青梅駅前店」
東京都青梅市本町130

このお店もそうだが、青梅のお店には店内(もしくは店先)で休憩できるスペースを設けているところがある。ゆっくり街巡りをしてもらいたいのだろう。また、訪れたお店の人々は、いずれもとてもフレンドリーで親しみやすい。人の温かさも青梅の魅力のようだ。

やっぱり揚げもの「骨なしフライド」

街にはいたるところに映画の看板が掲げられている。それぞれ、設置するお店の店主が「この映画がいい」と、選んでいるそうだ。外国映画の看板が多いようだが、それと関係があるのかないのか、「シカゴチキン」という揚げ物屋は妙に魅かれるものがあった。

「骨なしフライド(チキン)」(250円)。この他の人気商品を聞いたところ、「塩唐揚げかしらね、あんまり商品の種類ないんだけど」と笑っていた

●information
「シカゴチキン」
東京都青梅市住江町64

「春巻き風クレープ」は食べ歩きに持ってこい!

クレープは食べ歩きの定番だが、手が汚れたり食べにくかったりと、なかなか厄介な代物になってしまうことも多いのではないだろうか。「Berry」の「春巻き風クレープロール」は、それらの難題を見事に解決したクレープと言えよう。

「春巻き風クレープロール」チョコバナナ(220円)

チョコソースとバナナに、カスタードクリームが入っている。ソフトなだけでなく、サクサクな食感も楽しめる

●information
「Berry」
東京都青梅市住江町72-2

こうして食べ歩いている道中に、いくつかの観光スポットがある。今度はそんな観光スポットを巡ってみよう。