進化ポイントのソフトウェアでは、マウスとキーボード向けソフトウェア「Logicool Options」に、「FLOW」という新機能が加わった。FLOWを簡単にいうと、1台の対応マウス/キーボードで、2台または3台のPCを操作できる機能だ。ネットワークを使って通信するため、物理的なマウス/キーボード切替器のような接続は不要。対応環境は、Windows 7以降、macOS 10.10以降だ。コントロールできるPCの台数は、MXシリーズは最大3台、M585/590は2台となる。

デモンストレーションも披露された。macとWindows 7という別々のノートPCを、1台のMX MASTER 2SとK370(キーボード)で操作する。macとWindows 7マシンは同一ネットワークにつながっており、両方の画面上をマウスカーソルが行き来。まるでデュアルモニタのようだ。マウスカーソルが画面をまたぐと、キーボード入力を受け付けるマシンも入れ替わる。

マウスカーソルとキーボード入力だけでなく、マシンをまたぐコピー&ペーストも可能だ。しかも、単純な文字列だけでなく、画像やファイルのコピペにも対応している。日ごろから複数台のPCを使う人にとって、画期的ともいえるユーザーエクスペリエンスを実現する。

今回の目玉機能は、複数のPCを1つのマウス(とキーボード)でコントロールできるFLOW機能。マウスカーソルが存在するPCにすばやくペアリングして入力できるほか、PCを超えたコピー&ペーストが可能

MXシリーズ新製品の主な特徴。進化したDarkfieldセンサーによって電池の持ちがよくなった。充電も高速だ

ちなみに、「Microsoft Garage Mouse without Borders」というソフトが似たような機能を実現するが、FLOWの利点はmac対応である点や、マウス/キーボードの接続先(操作するマシン)を切り替えるため、よりダイレクトな操作感が得られる点だ。Paolo氏によれば、現在の北米市場では、デスクトップPCを利用しているユーザーの9%がマルチPC環境ということなので、市場規模もそれなりにありそうだ。

FLOW機能は、同じく新製品のM585とM590でも使える(コントロール可能なPCは最大2台)。また、既存モデルのM720 TriathlonもFLOW機能に対応し、FLOW機能への本気度が伝わってくる。

FLOWにかける意気込みを見せ、ミドルレンジのM585とM590も同時発表。6月22日からの発売だ

FLOW対応ラインナップ。見えにくいが、「緑の*マーク」が新製品ということで、M720も対応。そしてキーボードは4製品が対応している