ポイントに続く楽天との連携
ソースとグッズの販売では、ポイントの導入で提携したばかりの楽天と協力する。マックは同社初のオンラインモール「マクドナルド 楽天市場店」を開設。ビッグマックにまつわる商品をオンラインで販売する。
日本マクドナルド・マーケティング本部の河野辺孝則氏によると、ファンからは単品でも食べたいとの声が届くほど人気だというビッグマックソース。マックはこれを瓶詰めにし、楽天で販売する。価格は220グラムで税込み1900円だ。ビームスとのコラボグッズは、「Tシャツ」「キャップ」「トートバッグ」「スマホケース」「ポーチ」のラインナップで、価格は全て3900円となっている。
マックがオンラインショップで物販に乗り出すというので、これを新たなビジネスに育てる方針なのかどうかが気になったのだが、同社広報に話を聞くと、本件に商売っ気は全くないようだ。今回のグッズは全て300個の数量限定で、売上は全て「公益財団法人ドナルド・マクドナルド・ハウス・チャリティーズ・ジャパン」に寄付するという。楽天のショップも、今回の企画が終了したら閉鎖するそうだ。ただし、今回のキャンペーンはマックによるオンライン物販の前例にはなる。将来的に何らかのビジネスに結びついても不思議ではないと感じた。
ビッグマックを食べたことのない人は…
ビッグマック祭りの内容は以上の通りなのだが、疑問なのは、このキャンペーンが誰向けの施策なのかということだ。その答えは、マックが示した次のデータに端的に示されている。
マックの調べによると、ビッグマックの知名度は98%と抜群で、男性では9割近くが少なくとも1度は食べているそう。しかし、女性ではビッグマックを食べたことのない人の割合が3割以上になるという。マックが「伸びしろ」というのは、この女性達だ。ビッグマック祭りのCMに大島優子さんを起用しているのも、ビームスとのコラボグッズがどちらかというと“かわいい”感じなのも、キャンペーンのターゲットが女性だからと聞けば腑に落ちる。
2017年はレギュラーメニューの強化に注力しているマック。年初にコーヒーを刷新した後は、しょうが焼きバーガーの「ヤッキー」と本格肉厚ビーフをフィーチャーした「グラン」を新たにメニューに加えるなど、この方針に沿った商品戦略を進めている。ビッグマックに改めて焦点を当てたのも、定番メニューの強化という意味で考え方は一緒なのだろう。
ビッグマックはハンバーガーの王様で、一度食べればファンにならずにいられない商品だとマック広報は語る。今回の祭りからは、ビッグマックと女性客の接点を創りたいというマックの考えが見てとれる。