HTCは5月25日、VRヘッドセットの最新モデル「HTC Link」を発表した。ここでは、一足早く最新ギアを体験したレポートをお届けしよう。

スマホにUSBケーブルでつないで遊べるVRヘッドセット「HTC Link」 (左右は同じもの)

HTC Linkのパッケージ構成は、VRヘッドセットと、両手に持って使う2つのWi-Fiコントローラー、そして1台のカメラだ。VRヘッドセットの額の部分と2台のコントローラーに搭載されているLEDライトの位置情報をカメラがキャプチャして認識。6つの方位情報をリアルタイムに測定しながらコンテンツの中にプレーヤーを定位させ、モーションを反映する。

左右の手にコントローラーを携えて操作する(左右写真は同じもの)

専用のリモコン。バッテリーには乾電池を使う

ヘッドセットだが、ハイスペックなWindows PCとのHDMI接続を必要とする「HTC Vive」に対し、HTC LinkはUSB Type-CケーブルにスマホやPCなどを接続して楽しむワイヤードスタイルだ。スマホ側に求められる条件は、プロセッサにクアルコムの「Snapdragon 835」シリーズ以降が必要と少し高め。条件を満たしていれば「HTC U11」以外のスマホでも使えるが、HTC Linkに対応するためのソフトウェアの書き換えが必要になるそうだ。

Gear VRやDaydream Viewのように、スマホをディスプレイの代わりにするタイプではなく直接ヘッドセットのディスプレイをのぞき込むスタイルとした

ヘッドセット本体から伸びるUSBケーブルに、さらにUSBケーブルを挿してスマホやPCにつなぐ

「Gear VR」「Daydream View」のようにワイヤレスではないが、ヘッドセット本体にスマホを合体する必要がないので、着けたときに頭が重くならないのがいい。電源も、ヘッドセット本体はケーブルで給電、コントローラーは乾電池を使う。HTCのスタッフによれば、「HTC U11」(バッテリー容量は3,000mAh)をフル充電にして、1時間ほどゲームをプレイしてもバッテリーは切れなかったという。

ヘッドセットの額の箇所と両手のリモコンにLEDを搭載。光を読み取ってユーザーの位置と動きをトラッキングする

ヘッドセットの下側に左右のレンズのピントを合わせるスライダーがある