女優・沢尻エリカ主演の日本テレビ系ドラマ『母になる』(毎週水曜22:00~)から、”母になる”ことを考えるこのシリーズ。vol.9では、役者陣の印象について、同局の櫨山裕子プロデューサーに話を聞いていく。
息子・広(道枝駿佑)が誘拐され、9年の歳月を経て再会することになった母親・柏崎結衣(沢尻)、コウを救い7年間育てていた門倉麻子(小池栄子)、ヘアメイクとして活躍しながら「良い母親になれていない」と苦悩する西原莉沙子(板谷由夏)を中心に、藤木直人、中島裕翔(Hey! Say! JUMP)、といった男性陣も毎回魅力的な演技を見せている。プロデューサーから見て、作品に表れている役者陣の"リアル"とは。
沢尻エリカ、小池栄子、板谷由夏、藤木直人の印象
――3人の”母”は三者三様の物語を持っていますが、実際にドラマが始まって印象はいかがですか?
沢尻さんはこういう役が初めてで、どうやって母になっていくのか、実際に戸惑ってらっしゃるところもあると思います。でも母になるためにやっていることの空回り感の演技なども、すごく良かったですし、あとはやっぱりきれいですよね。
――沢尻さんを筆頭に、出ている方みなさん美形揃いだなと思いながら見ています。
たまたまなんですが、すごいですよね(笑)。
――小池さんはいかがですか?
小池さんは意外でしたが、「子供が欲しい」という葛藤をすごく持ってる人なんだというのが後からわかって。あんなになんでもできそうな方でも、きちんと真剣に向き合って悩んでいるんだなということが驚きでした。
――麻子の行動はある種エゴなのかなと思いましたが、つい小池さんに共感してしまいます。
まあそれは、エゴです。でも、小池さんに演じてもらえることによって、見ている方が麻子にも感情移入できるようになるというところはあるかもしれません。
――板谷さんについてはいかがでしょうか?
板谷さんとは『anego』からなので、12年の付き合いになるでしょうか。お子さんが生まれたときから知っていて、仕事との両立についてなど、いろいろな悩みや喜びを話してきたので、そこはもうブレていませんでした。信頼枠です(笑)。
――一方、藤木さんは作品の中では父親代表という立ち位置ですが。
母と子の関係はホットになりがちなので、藤木さんはそこをうまく少し外から見て、2人を見守っていてほしいなと思っています。
――ある種、理想の男性像でもあるんですか?
私と脚本の水橋文美江さんにとって、『ホタルノヒカリ』でずっと部長をやっていただいた藤木さんは、どこか必ず理想の人になってしまうんです(笑)。「こういう人がいればいいのに」という人になってしまう。不器用で誠実だけど、嫌味なくちゃんと行動もする、という人に。多分、藤木さんも「俺にしてほしいことって、こうだろうな」と思ってらっしゃると思います(笑)。