細かい部分まで作り込まれた、アフィリア・サーガのパフォーマンス
そして3番手に登場したのは、アフィリア・サーガ。interludeとともに登場すると、まずは「ネプテューヌ☆サガして」を披露。イントロでの前列メンバーが隣のメンバーと腕で作ったアーチをくぐって出てくるというコンビネーションで、まず観客の心を掴む。ほかにもひとりを中心に8人でサークルを作ってからパンと広がっていったり、後奏でサークル内にメンバーが出入りしたり……この曲含め、アフィリアはすべての楽曲で、めまぐるしいフォーメーションをことごとく決めていた。
MCでは今日の共演者から客層を想定して「アニソンいっぱい歌っちゃいまーす!」と宣言すると、ここからは2曲TVアニメの主題歌を続ける。まずはドタバタ感さえあるアッパーなナンバー「S・M・L☆」。そのサウンド通り場内は一気に盛り上がり、ステージ上でもわちゃわちゃ感の強いパフォーマンスが繰り広げられる。また、2コーラス目では歌詞に合わせて二人一組で"一心同体"になるなど、わかりやすいキャッチーさも。そんななか、ここでは序盤から進行役も務めているユミがステージ上で躍動。非常に打点の高いジャンプには、思わず目を引きつけられた。そしてミドルテンポのクラブサウンドに近い「Embrace Blade」では、今度はセンターでマホが煽りまくり、加えてキレッキレのダンスでも、楽曲自体のテンポが落ちついても場内の熱が落ちぬように場内を先導していた。
そのままラストには、最新シングル曲「非合理的かつ訂正不能な思い込み」を披露。最後にまたハイテンポのナンバーが持ってこられたのだが、その楽曲を構成する8bitサウンドに合わせた非常に細かいステップを、ここでも全員揃えて歌と合わせて披露。その速さにもかかわらずダンスタイムでも一糸乱れぬ動きを見せ、充実のステージを終えた。
いよいよ迎えた、ピュアリーモンスター初お披露目の時
そして最後に登場したのが、この日お披露目の新ユニット・ピュアリーモンスター。まずはユニットの紹介動画で、まだ明かされていなかったメンバーがひとりずつ紹介されていく。富沢恵莉・石飛恵里花・仮屋美希・船戸ゆり絵・柳木みり・桐生朱音・今野優月・中島優衣(以上紹介順)の8名が映像上映後に入場し、改めて観客に向けて挨拶。ひとりずつ、キャッチフレーズも交えた初々しい自己紹介も行ったところで、今夏リリース予定のデビューシングル表題曲「教えてダーウィン」を早速披露。
トランシーでテンポも速く、それに伴ってステップも非常に細かいこの曲。だが、イントロやBメロで登場するような複雑なフォーメーションを、初舞台にしてきっちり仕上げてきてくれていた。すさまじいであろう緊張感の中、そのステップやジャンプの打点を揃えるなど、この日に向けて備えてきたものをちゃんと発揮できたことは、彼女たちの今後に向けての自信にも繋がることだろう。
そしてここからはカバー曲を2曲続ける。まずは少々切なさをたたえたミドルテンポのロックチューン、彩音の「ORANGE」。みずみずしい歌声を楽曲に乗せながらも、ここでも滑らかなフォーメーションチェンジが魅せどころ。改めて、8人の動きが細部まで揃ってきたときの期待も高めてくれた。さらにこの曲ラストの円状のフォーメーションから、そのまま「Jumping」のイントロに突入し、元気いっぱいに飛び出していく8人。直前に登場したアフィリア・サーガの持ち歌であるこのシンセブラスの映えるアッパーなナンバーで、最後までハツラツとしたステージを見せてくれた。
曲明け、再びマホとユミが登場。こちらもレーベルメイトであるアイドルカレッジとの兼任となる中島をイジりつつ、8人をトークで深掘りしていく。そのなかでは、なんと「Jumping」がレッスン課題曲であったという事実も明かされた。そしてイベント後開催の特典会へ「今予約すれば、ピュアリーモンスターの最古参ですよね?」との殺し文句も飛び出し、予約・特典会への参加を呼びかけていた。
初夏にしてはアツすぎる思い出を
そしてこの日の出演者全員が改めてステージに勢揃いし、A応Pの持ち曲「全力バタンキュー」を全員でコラボ。そのA応Pを中心に、他の出演者との絡みが実に楽しそうに展開されていく。ピュアリーモンスターには広瀬が、アフィリア・サーガには福緒がそれぞれ絡みに行ったが、イントロから水希が芹澤とじゃれ合う。実は互いの出番の際に「水希のことは非常に愛しておりまして(芹澤)」「愛してるマジ(水希)」とラブコールを交わし合っていたふたり。満を持しての、並んでの歌唱である。そしてそこにアフィリアからユカフィン・ドールが介入。芹澤を巡る(じゃれ合い的な)争奪戦が繰り広げられていた。
そんな、ある種"なんでもあり"な、楽しさに主眼を置いた1曲も無事終了。最後に「不安や緊張もありしつつ、今日をすごく楽しみに頑張ってやってきたので、今日皆さんにお披露目できてすごくうれしかったです! 今後もピュアリーモンスターをよろしくお願いします!(中島)」など各出演者からの挨拶を経て、観客をバックに記念撮影。場内の誰もが初夏にしてはアツすぎる思い出を胸に刻んだところで、イベントは幕を下ろしたのだった。
出演の4組ともそれぞれの立ち位置の異なった今回のイベント。それだけに、どのアーティストのパフォーマンスも少なからず刺激になったはずだ。それを糧にして、この日出演の全組がより羽ばたいていってくれることを、心から願いたい。
「Stand-UP!LIVE ~2017 spring~」セットリスト
M-01 | Voice for YOU! | 芹澤優 |
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M-02 | Imaginary | 芹澤優 |
M-03 | 片思いExpansion | 芹澤優 |
M-04 | はなまるぴっぴはよいこだけ | A応P |
M-05 | 愛と勇気とフィロソフィー | A応P |
M-06 | 希望TRAVELER | A応P |
M-07 | Never Say Never | A応P |
M-08 | ネプテューヌ☆サガして | アフィリア・サーガ |
M-09 | S・M・L☆ | アフィリア・サーガ |
M-10 | Embrace Blade | アフィリア・サーガ |
M-11 | 非合理的かつ訂正不能な思い込み | アフィリア・サーガ |
M-12 | 教えてダーウィン | ピュアリーモンスター |
M-13 | ORANGE | ピュアリーモンスター |
M-14 | Jumping | ピュアリーモンスター |
M-15 | 全力バタンキュー | 全員 |