まずは米国本社のCEO、パトリック・ロー氏が登壇。NETGEARは創業から21年が経過するが、世界中をインターネットに接続するというミッションは変わらない。そのためにイノベーションを維持しつつ、ブランド価値を高めて流通させるという戦略を取っている。
家庭用ネットワーク機器においては、プレミアムな製品としてNighthawkというブランド名を使用。4年前からマルチストリーム、マルチバンドを採用するなど、先進的な機能を盛り込んでおり、特にトライバンドに関しては現在もパイオニア的な存在だとした。
従来、NETGEARのトライバンドは2.4GHz/5GHz/5GHzという構成であったが、新発表されたNighthawk X10 R9000は2.4GHz/5GHz/60GHzと、日本市場における初の802.11ad対応製品だとアピール。Nighthawkのブランドはルータだけでなく、エクステンダー、スイッチ、LTEモバイルルータを複数のカテゴリで展開しており、プレミアムWi-Fi製品としての地位を確立しているという。
特にLTEモバイルルータに関しては、本体にLANコネクタも用意しているほか、時速80マイル(128km/h)で移動していても1Gbpsの速度が得られると強調。文字通り、モバイル向けの高機能製品とアピールをした。
家庭用ネットワークカメラのArloは、2年前から市場に参入。すでに162カ国で300万台以上を販売したとのこと。今回、従来製品に対する不満を払しょくする製品としてArlo Proを発表。音声のやり取りが双方向になったほか、バッテリをリチウム電池からリチウムイオン電池へと充電式にすることで、ランニングコストも改善した。さらに、動作検知がより高精度になり、条件によって大音量のサイレンを鳴らす機能を実装。
また、今後の製品として、防水性を持たせ、LTE通信でワイヤーフリーで動作するArlo Goと、赤ちゃんの見守り用としてArlo Babyが登場する予定だ。
北米での確固たる地位を武器に世界へ
Wi-Fi製品に関しては、ホームWi-FiシステムのOrbiも紹介。こちらはエリア内で同じSSIDを使用しつつ、ルータとサテライトの協調によって、幅広いエリアで多数のWi-Fi機器があっても安定動作が魅力だという。従来タイプのトライバンド(2.4GHz/5GHz/5GHz)を使用し、ルータとトライバンドの間は専用の5GHz帯を使用しており、他社のメッシュテクノロジー製品との差別化がある。
ビジネス向けとしては、エンタープライズクラスのテクノロジーを中小企業向けに提供しており、業界に先駆けてギガビットのマネージド、Webマネージ製品を投入。さらに10GBの製品もいち早く投入しているという。
高性能製品をすばやく投入することでブランドイメージを高めており、NighthawkとOrbiが担当するプレミアムルータ、Arloが担当するIPカメラは、No.1のシェアを占めているそうだ。コアスイッチに至っては、米国市場の半数以上がNETGEAR製品になっている。このブランド認知度を利用して、世界展開を加速。現在は、売り上げの1/3が北米以外の市場だ。アジアにおけるもっとも重要な市場として、日本市場に注視しているとした。