ミニバンユーザーに新たな選択肢

偶然ではないのだろうが、マツダがCX-8の発売を発表した2017年4月28日は、同社の決算説明会が開催される日だった。「ミニバンに代わる新たな市場の創造に挑戦する」。説明会に登壇したマツダ代表取締役社長の小飼雅道氏は、CX-8に掛ける想いをこのように語った。

CX-8で新たな市場を創造したいと語った小飼社長

想像の域を出ない話だが、自動車を購入する際、外部環境に迫られてミニバンを選ぶ人は少なからず存在するのではないだろうか。クルマ好きで、もともとはSUVやセダン型のクルマに乗っていた人が、家族が増えたため、乗車定員を確保しようとミニバンに乗り換えるようなケースだ。こういう人に訴えかけるものを、マツダはCX-8に詰め込んできそうな気がする。

CX-8の実車を見るのは新車発表会を待たなければならないが、デザインは現行のCX-5や「ロードスター」などと共通する「魂動」を採用するわけだから、もっさりしたクルマにはなりそうもない。走りの部分についても、「走る歓び」を掲げる同社が手を抜くとは思えないので、「たくさん人を乗せなければならないが、かっこいいクルマに乗りたいし、運転も楽しみたい」というような需要にCX-8がはまる可能性は十分にありそうだ。

マツダの新世代商品群。この仲間にCX-8が加わる

最後に、CX-8の可能性についてマツダ広報に聞いた話も交えつつ見ていきたい。