オフィスも住居もクリエイティブを刺激
1~2階には、フリーランスや企業人のクリエイターが集まり、交流・連携しながら働けるシェアオフィスを展開。マッチングや起業、法務支援などのサポート機能も充実させる。さらに、2~12階にはベイクルーズを始めとするアパレル・IT・デザイン系の企業が入居する約400坪の大規模賃貸オフィスがあり、シェアオフィスのメンバーとの交流にも期待している。
13階以上は賃貸住宅となる。特に渋谷キャストならではなのが、13階に「コレクティブハウス」と命名されたクリエイターのための賃貸住宅を設けていること。事前にコミュニティーメンバーを選考し、全19室にデザイナーやプランナー、コンサルタント、ミュージシャン等、多様なクリエイターが入居を予定している。
各居住地の扉の前には自由に使えるラックがあり、それぞれが好きなように作品を飾ることができる。また、住居者が集える空間として、共用キッチンやラウンジ、テラスなどを設け、入居者同士のコミュニティーを活性化させる。なお、開業時現在、全19室はすでに申し込み済みとなっている。
また、14階には1カ月から借りられる家具・家電付きの「サービスアパートメント」を展開。ビジネスパーソンやクリエイターなど、渋谷を訪れる国内外からの短中期滞在者を対象にしている。部屋は29.04平方メートルのスチュディオ(30万円/月額賃料)から、69.34平方メートルの2BR(70万円/月額賃料)の23室を備えている。
15~16階の一般向けの賃貸住宅には、29.04平方メートルの1K(16万3,000円/月額賃料)から、98.71平方メートルの3LDK(61万8,000円/月額賃料)の38室を展開。南東側からは明治神宮の緑地を、北西側からはにぎやかな渋谷の風景を見渡すことができる。なお、一般賃貸住宅は開業時現在、すでに全て申し込み済みとなっている。
渋谷キャストの建物そのものは、「Echoes of Uniqueness(不揃いの調和)」をデザインコンセプトとし、それぞれの個性が共鳴する施設であることを視覚的にも表現。また、青山への貫通通路に立つ3つの柱には、大小18台のディスプレーと全27台のサウンドシステムが搭載されており、ある種の異世界を実感させられる。日常に刺激をもたらしてくれる渋谷キャストから今後、どのようなクリエイティブが生み出されてくるのか楽しみである。