新製品はランニングフォームの解析が行える「ForeAthlete 935」といったアスリート向けスポーツウォッチのほか、今回の戦略になぞらえて、幅広い層にアプローチできる製品群を揃えたことをアピールする。ストレスや睡眠の質をチェックするアクティビティトラッカーの「vivosmart 3」、ガーミン初の子供向けライフログバンド「vivofit jr」だ。
さらに今後は大胆な広告投資、イベントスポンサーなどを通じて日経ブランド価値TOP500を目指すとともに、ビジネス規模を昨年比3倍を目指していくという。
ウェアラブル市場の今
目標は高いが、気になるのは、ウェアラブル市場に盛り上がりが欠けていることだ。しかし、ガーミンジャパンの岩田元樹ダイレクターは、調査会社のデータを持ち出し市場が伸びていると話す。「2016年における日本の市場は前年比170%と伸びており、まだまだ可能性がある」(岩田氏)。
さらに「日本においても健康志向は高まっていく。年をとれば体に変調をきたす。デバイスから得られるデータを活用しながら健康管理をいかに進めるかが課題になってくると思う。健康、美容分野でもソリューションを提供していきたい」(同氏)という。
目標達成のためにはターゲットの拡大が欠かせないが、それはアップル、サムスン、フィットビットなどがライバルになることも意味する。アスリート向けでは確固たるブランドを築いたガーミンだが、狙う先には強力なライバルが多数いるのだ。ビジネスパートナーとの関係強化を図り、ガーミン製品の良さを訴え、ブランドイメージを浸透させたいというが、果たして、それで達成できるのか。今後の動向に注目したい。