メルセデス・ベンツ日本はコンパクトSUVの「GLA」をマイナーチェンジして発売した。新型車が続々と登場する競争の激しいセグメントだが、新型GLAの担う役割はどういったものなのだろうか。
SUVらしさを高めた2代目
新型GLAは車高1.55メートル以下のコンパクトなボディサイズを最大の特徴とするSUV。エントリーモデルとなる「GLA 180」は398万円、最上位モデルの「メルセデスAMG GLA 45 4MATIC」は792万円という価格設定だ。
GLA 180を除く3つのモデルには、可変トルク配分型の四輪駆動システム「4MATIC」を搭載。基本的には100%前輪駆動で走行し、オフロードや雪道など、路面状況が変わった場合は適切にトルク配分を変えるシステムだ。これにより、高い操縦性と走行安定性を実現できたという。
初代は未知の顧客とのタッチポイントに
GLAはメルセデス・ベンツが2013年に発売し、2014年に日本に導入したモデル。今回のマイナーチェンジでは、デザインをはじめとするさまざま部分で“SUVらしさ”を高めたという。
初代GLAはメルセデス・ベンツが日本市場に初めて投入した小型SUVだった。上野社長によると、初代GLAでは従来のマーケティング手法から離れて、これまでメルセデス・ベンツに触れたことのない層に訴求する狙いでプロモーションを実施。任天堂のゲームソフト「スーパーマリオブラザーズ」の登場キャラクターを起用したプロモーションも話題を呼んだ。
日本における初代GLAの販売台数は累計で約1万4000台。プロモーションの効果もあってか、SUVセグメントでは輸入車トップのポジションを獲得した。GLAの購入者はメルセデス・ベンツの他モデルに比べて30代が多く、約7割は初めてメルセデス・ベンツに乗る顧客だったという。
初代GLAは、これまでメルセデス・ベンツに触れたことのなかった客層を呼び込むという役割をある程度は果たしたモデルだった。それでは、新型GLAが担う役目はどのようなものなのだろうか。