もちろん、ゲートウェイデバイスのCPUは「Atom」、環境センサーは「Quark」と、どちらもインテル製だ。ただし、このセンサーは「リファレンスデザイン」であり、将来的には多くのメーカーが類似のデバイスを作れるよう仕様を公開していくという。

すでに関西電力は、電気やガスの使用量を「見える化」するポータルサイトを運営しており、200万人の会員が利用している。将来的には実証実験で得た知見をサービス開発に活かしたい、というのが関西電力の狙いだ。

パソコンで成功したエコシステムをIoTでも再現

スマートホームのプラットフォームとして、インテルを選ぶ理由はどこにあるのだろうか。その優位性は、オープンなプラットフォームやセキュリティ、スケーラビリティにあるという。特にスケーラビリティについて江田氏は、「将来的にゲートウェイが多機能化していけば、高性能なCoreプロセッサーも搭載できる」との展望を示した。

江田氏が強調するのが「ビジネスモデルの確立」だ。「IoTのプラットフォームにおける収益性を確保し、継続的に改良していく。そのためにはエコシステムの形成が欠かせない」と、多くの企業を巻き込んでいくことの重要性を語る。

パソコン市場でインテルは、CPUを中心としたエコシステムの形成により大きな成功を収めた実績がある。その成功をIoTでも再現したいというのが、インテルの狙いだろう。