焼きたてのブランパンを早速食べてみた。ブラン粉の香ばしい味、滋味あふれる味わいだ。しっとり感は弱めで、あっさりとした食感。糖質が低いこともあり、甘みはあまり感じなかった。

ちょっと固めの表面。ただし、中はやわらかくふっくらしている。一般的なパンよりも身が締まっている

何かを塗ったり、載せたりせず、そのまま食べると若干ボソボソ感もある。また、パンの表面 (クラム) は、明らかに食感が強め。硬いというわけではなく、食べ応えがあるという感覚だ。とはいえ、バターをしっかりと塗れば、パンにしっとり感をプラスできるので、食感は大きく改善される。チーズやマヨネーズなどで補助してあげると、より食べやすくなった。

しっとりとした具材との相性がよかった。チーズトーストなどは焦げに注意

注意したいのは、トーストするとクラストが焦げやすいこと。これは一般的な食パンと比べると水分含有量が少ないためだと思われる。焼く時間をちょっと短めにするとよさそうだ。

ブラン粉で作った丸パンは絶品

PY-5634Wでは食パンだけでなく、生地を練ったあと、分割して、オーブンで焼く丸パンも提案している。このため、生地だけを作るコースも搭載しているのだ。ベーカリーで行うのは最初のまぜ工程だけで、その後の一次発酵から、自分でやる必要があるため、若干手間は掛かる。しかし、その価値はある。

ブラン粉などをセットしたら、生地づくりコースを選択。生地ができあがったら、一口サイズに切り分けて、発酵用のプレートの上に並べていく。まずは濡れた布をかけてオーブンで一次発酵、そしてわずかに膨らんだ丸パンをもう一度成型し直し、空気を抜いて並べていく。

生地を作ったら、分割して丸め、発酵したあとオーブンで焼く

通常のパンなら、生地は柔らかいが、ブランパンの生地は非常にしっかりしているのため、成型にはちょっと力がいる。また、空気を抜くときに「パン!」と破裂する音がするのもブランパンならではだ。最後に予熱したオーブンで成型した丸パンを焼く。こうしてできたのがツヤツヤのブラン丸パンだ。

オーブンで焼いた丸パン。お店で売っていてもいいぐらいのできあがりに。2つに割った中身もしっかりしている

食パンとは異なり、非常にもっちりとしたできあがり。表面は食パンのクラストと異なり、とくに食感が強いということもなく、美味しくいただけた。生地自体の甘みが少ないのは同じなので、丸パンも具材を挟むのが美味しく食べるコツだといえそうだ。

今回はアボカド&ハム、アボカド&クリームチーズ、チキンカツ、チーズ&ソーセージなどを挟んだサンドを作ってみた。中でも相性がいいと感じたのがアボカド。とろっとした食感との相性は抜群だ。炭水化物が少ない分、バターやアボカドで脂質を足してあげると美味しくなるようだ。

いろんな具材を挟んでサンドを楽しんだ。丸パン1つあたりの糖質は3.8gしかない。

また、チキンカツのボリューム感も大満足。付属の「2week 低糖質朝ご飯」レシピ集を参考にすると、またさまざまなレシピが楽しめそうだ。

今回、ブラン食パンを5回、そして丸パンを1回作った。丸パンは手間はかかるものの子どもたちも大喜びだった。そして、大人にとって何よりよかったのが、低糖質、低カロリーのためにガマンしているという感覚がなかったことだ。

普通の食パンと比べて、美味しい/美味しくないという比べ方ではなく、ブランパンとはこのようなものだと認識したうえで、具材などを足すと、美味しく食べることができた。

さて、そうなると気になるのはコストだ。専用の低糖質ブランパンミックスは、3袋入りで1,200円 (税別) なのでひとつ400円。その他の材料を足すと、1斤あたり500円弱というところ。この価格、決して安いとはいえないが、自宅でブランパンが焼けるのは便利。また、コンビニで売っているブランパンを家族分購入するよりは圧倒的に安い。

さらに、PY-5634Wはブランパンだけでなく、通常の食パンも美味しく焼ける。美味しい食パン、健康にいいブランパン、さらにはいろんなパンの生地や、ピザ生地、うどん生地、おもちに焼きいも、甘酒など、いろんなメニューに対応している。

ホームベーカリーが気になっているという人、また、糖質制限はしたいけど、お腹いっぱい食べたい、そう考えているお父さん、お母さんに、おすすめしたい。

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