2007年2月からTBS系情報番組『王様のブランチ』のリポーターを務め、今年2月で10周年を迎えたタレントの鈴木あきえ(30)。いつも笑顔で元気いっぱい、番組でも群を抜いたコミュニケーション能力で存在感を放っている彼女が、そのテクニックを伝授する著書『誰とでも3分でうちとける ほんの少しのコツ』(かんき出版)を今月8日に出版した。
著書に書かれていて驚いたのは、昔は人見知りだったということ。『王様のブランチ』出演をきっかけに、克服せざるを得ない状況になり、自らを変えていく努力をしたのだという。このたび、その克服方法や習得したトーク術、番組での自身の役割などについてインタビュー。同番組の元プロデューサーである高橋一晃氏(51)にも彼女の魅力を語ってもらい、タレントとプロデューサーとして5年以上関わっていた2人だからこそのぶっちゃけ対談が実現した。
――お二人は昨年9月まで5年以上にわたって『王様のブランチ』でご一緒されていたということですが、長い関係ですね!
鈴木:毎週会っていましたからね! でも、今日は久しぶりです!
高橋:久しぶりだね。あきえちゃんのわざとらしさとか、背の小ささとか…週1回会うのが本当うれしかったんですよね。
鈴木:ちょっと悪口入ってません?(笑)
高橋:いやいや(笑)。でも、小ばかにしてもパワハラにならない存在って、世の中にあんまりいないんですよ。そういう意味で、あきえちゃんは貴重な存在!
鈴木:あ、ありがとうございます(笑)
――明るくて、誰とでもすぐ仲良くなれるという印象の鈴木さんですが、『誰とでも3分でうちとける ほんの少しのコツ』で昔は人見知りだったと打ち明けられていて、びっくりしました。
鈴木:完全に内弁慶でしたね。仲いい子にだけ変顔ができるみたいな、クラスでは全然発言もできないし、とにかく目立ちたくないみたいな子で、いつも年子の姉の後ろにくっついて…。そんな子供時代を過ごしていたので、まさか自分が表に立って芸能活動するとは、子供の頃の自分に言ったら腰抜かすと思います。
――芸能界に入ったきっかけは?
鈴木:叔父に「やんなよ!」って中学生のころから猛アタックされてたんです。でも全然興味なくて、高校ではチアリーディング部に入ったんですが、引退したときに何もやることがなくなって、そのときに叔父がまた「今だよ!」って猛プッシュしてくれて、芸能関係の人を実家に連れてきちゃったんですよ。それがきっかけで今の事務所の面接を受けることになり、17歳でグラビアでデビューしました。そのときは軽い気持ちだったので、こんなに続くとは思ってなかったです。
――そして2007年2月、20歳になる直前に『王様のブランチ』のリポーターに。どういうきっかけで入ることになったのですか?
鈴木:グラビアを2年くらいやったんですが、抵抗感が強くなってきてしまって…。難しいなと思っているときに社長が「テレビで頑張ってみないか」と言ってくれて、それで受けたのが『ブランチ』のオーディションでした。
――加入したときは、まだ人見知りだったそうですね?
鈴木:そうなんです。『ブランチ』で変わることができました。特に「買い物の達人」のコーナーで、初対面の人と一日中ご一緒させていただくという環境に置かせてもらい、これは人見知りを言い訳にできないなと。そう思って自分から話しかけるように心がけ、そうやっていくうちにまったく人見知りしなくなっていきました。
高橋:天職だね!
鈴木:いやいや(照)。でも、もともと人は好きだったんです。ただ、初対面の人とは話せなくて…そこを克服できてよかったです。
――スタッフの方からアドバイスやダメ出しなどはされましたか?
鈴木:振り返るとたくさんの愛のムチをもらったなと、本当に感謝しています。みなさん優しいんですけど、始まった瞬間、目の色が変わって厳しくなるんです。「そのコメントはなんだ」とか「あなたしか食べてないんだからちゃんと伝えて」とか、本当にあきらめず育ててくれました。自分を見て元気になってもらいたいという思いに加え、ディレクターさんをギャフンと言わせたい、期待を越えたいというのもありましたね。『ブランチ』って大きな学校みたいで、毎週同じ目標に向かって作っていく仲間という関係だからこそ芽生えた感情だと思います。
――高橋さんは、鈴木さんの変化をどう見られていましたか?
高橋:いろんなディレクターが「あきえは最初はダメだった」って言うんです。でも、「打てば響くタイプ」だと。そつなくこなす人は『ブランチ』ではそんなに際立ってこないのですが、あきえちゃんは個性を発揮していて際立ったものがあるんですよね。食レポにしても、ちょっとオーバーアクションなんだけどわざとらしくない、程よい感じがいいんだと思います。
鈴木:ありがとうございます(照)
高橋:あきえちゃんは知らない間にエースになって、今もエース。『ブランチ』では、はしのえみさん、坂下千里子さんなど、それぞれの時代を引っ張ってくれた人たちがいて、今第3世代のエースがあきえちゃんという感じだと思います。