タイヤの大きさで何が変わる?
タイヤが小さいタイプの自転車は、大きいものに比べて扱いやすく、重心が低くより安定した走りができる。また、後ろの子供の乗せ降ろしが低くて楽というのも特長のひとつだ。その反面、長身の方には小さくて走りにくさを感じる人がいるかもしれない。そのほか、タイヤが太いため、駐輪場のラックに入りにくい場合もある。
一方、ママチャリと称されるシティタイプだと、電動でない場合、タイヤが小さいタイプよりも早く進み、長身の方や男性は比較的乗りやすい。ただし、後ろのキャリアが高くなってしまうので、子供の乗せ降ろしに負荷がかかってしまう。また、後から取り付けタイプの前乗せチャイルドシートは位置が高くなりがちで、ハンドルがとられやすいというデメリットもある。
なお、クロスバイクのようなハンドルがまっすぐなタイプの自転車には、ハンドル操作がクイックになってしまうため、子供乗せに適していない。加えて、1本スタンドやキャリアがない場合がほとんどなので、設置できたとしても追加購入が必要になる。
自転車以外に必要なものは?
自転車の装備が子供乗せ自転車に適したものであるか、という点も大切だ。両立スタンドやハンドルロックは、安全に子供の乗せ降ろしをするために必須である。また、後ろ乗せの場合はドレスガードも備えておきたい。子供乗せ自転車として推奨されている自転車には、既にこれらは装備されていることが多いが、念のため確認をしておこう。もちろん、ヘッドライト・テールライトもお忘れなく。
自転車と併せてそろえておきたいアイテムとして、ヘルメットとレインカバーがあげられ、ヘルメットは1歳から着用できるサイズもある。ヘルメットの着用に関しては、幼児および児童(13歳未満)には道路交通法で努力義務とされている。大人自身も、もしもの時の備えとして着用することを推奨したい。
子供乗せ自転車を購入する人に呼びかけている注意をうかがったところ、まずは「スピード」ということだった。積載量が増えるため、乗せていない時と同じような感覚でブレーキをかけてもすぐにはきかない。倒れない程度での徐行を心がけたい。なお、道路交通法では自転車は車道(左側)が原則で、歩道は例外での走行となる。車道での危険を感じて歩道を走行する場合は、歩行者優先を意識しゆっくり走るようにしよう。
また、空気管理を含め自転車の整備はいつも以上に気にかけておきたい。特に電動付き自転車の場合、バッテリーの扱いには注意が必要だ。バッテリーは5年程度が寿命(容量による)。長持ちさせるコツとして、残り20%くらいになったら充電するなど、できるだけ充電の回数を減らすほか、暑さ・寒さに弱いため、夏冬はバッテリーを家の中で保管するなどの対策をしよう。
何となく自分にぴったりの自転車はどんなものか、想像できただろうか。実際に自転車を購入する際、そのお店が対応しているようなら、購入する前に試乗をして乗り心地を確かめるようにしよう。また、お店によっては納品まで時間がかかる場合もあるので、必要な日よりも前もって自転車をリサーチしておきたい。お店では自転車の販売のみならず、メンテナンスやアイテムの相談など、子供成長に併せてぴったりの自転車ライフをサポートしてくれる。そのため、家からアクセスしやすいお店を選ぶことも大切だろう。