Note 7の発火を乗り越えられるか?
発表会の冒頭では、Samsung Electronics EuropeのCMO、David Lowes氏が「Galaxy Note 7」で発生したバッテリーの発火問題を振り返った。Lowes氏は「この反省を受けて、今後の製品開発における品質検査の基準をより厳しいものに引き上げていくことが決まった。第三機関による検証チェックも採り入れながら、お客様により安全な製品を提供するための仕組みを徹底してつくる。より真摯な姿勢でものづくりに取り組んでいきたい」とコメントした。
その他にもサムスンによる次世代の高速移動通信システム「5G」に向けた今後の取り組みについても言及された。本件についてはSamsung Electronics Americaのプレジデント兼COOであるTim Baxter氏が壇上でこう説明している。「サムスングループの企業、それぞれが持つAIやクラウドサービス、モビリティのノウハウを取り込みながら、サムスン独自の高度なコネクテッド家電のエコシステムを確立する」。
さらにBaxter氏は目標を実現するために、今後の5Gに関連する「通信の高速化」「簡易なオペレーションの確立」と「大容量通信キャパシティの確保」がキーポイントになると指摘。来年前半頃を視野に、北米・韓国・日本の各地域に5Gの通信技術を投入したコンシューマー向け商品を発売する計画が立ち上がっていることについても触れた。
アメリカでは大手通信事業者であるベライゾンとも連携しながら、ICチップセットにインフラ、最終製品の開発まで積極的な連携体制を整える。実際の商品を提供する段階では、教育機関に対してVRを活かしたオンライン学習ツールを提供したり、またバーチャルゴルフコースなどのアミューズメント施設へ展開も含めた新しいアプリケーションを視野に入れている。壇上でBaxter氏は「5Gの次世代通信のパフォーマンスを体験できる日はもうすぐそこに来ている」と力を込めて語った。