トーンモバイルは21日、TSUTAYAのスマホとして展開する格安SIMサービス「TONE」において、子供に安心してスマートフォンを持たせられる見守りサービスのアップデート、および学割キャンペーンの実施について発表した。TONEでは、今年の春商戦のコアターゲットを「小中学生とその家族」に定めているという。

トーンモバイルは21日、サービスのアップデートと学割キャンペーンについて発表。TONEの春商戦は、小中学生とその家族の契約増に注力していく

TONEはスマホネイティブに最適

説明会には、トーンモバイル 代表取締役社長 CEOの石田宏樹氏が登壇した。石田氏は、はじめに「親にとってスマホは、まだ登場したばかりの新しい情報ツール。しかし生まれながらにしてスマートフォンが存在する、スマホネイティブの子供たちにとって、スマホは身体の一部のような存在になっている」として、親と子のスマホに対する認識の違いを述べた。iPhoneの第1世代が発売された2007年前後に生まれた子供は、今年で10歳前後。石田氏がスマホネイティブと呼ぶのは、この周辺の世代のことだ。

トーンモバイル 代表取締役社長 CEOの石田宏樹氏(左)。総務省統計局の人口推計から、スマホネイティブの周辺人口は1,025万人いると試算できる(右)

例えばスマホで情報収集をする割合について、親世代(30代)が58%に留まるのに対して、スマホネイティブ世代は82%にも上る。つまり、大人と子供ではスマホとの関わり方がまるで異なるという考えだ。「スマホネイティブの世代は、スマホを持つことで色んなことを考え始める。スマホが知覚拡張の一部になっている」とした。

スマホネイティブの世代は、スマホが知覚の拡張の一部に感じられるまでになっているという

ところが一方で、未成年者層の携帯保有率は思うほど上がっていない。大手キャリアも含め、どの会社もまだ、未成年者層の大幅なシェア獲得には至っていないのが現状だ。なぜだろうか。

石田氏は「多くの世帯では、子供に与えるスマホの購入に失敗している。子供向けのケータイを持たせたが、機能の制限が多くて実際には何もできない、あるいはiPhoneのようなフルスペックのスマホを持たせたら、子供が色んなサイトを見てしまって問題が起こる、そうした失敗が起きている」と指摘する。

管理したい親と、管理されたくない子供という対立構図があり、しつけの度合いも家庭によって異なるため、未成年者層の取り込みは難しいという。そこでTONEファミリーでは、家族でルールを擦り合わせられるサービス設計にした。どの機能を制限するか、親子で話し合いながら決めていけるのがサービスの強みになっている。

未成年者の携帯保有率は思うほど上がっていない(左)。「子供にスマホを持たせるのは心配」と考える親世代もまだまだ多い(右)

TONEの強みは、MVNOで唯一「全国子ども会連合会 推奨商品」に選ばれていること。現在提供中の「TONEファミリー」では、子供の現在地やアプリの利用状況を見守ることが可能で、こうした機能が子供を持つ親世代に高い評価を受けているそうだ。石田氏は「TONEは、子供に持たせるスマホに搭載すべき機能がそろっている。小中学生に、マイファーストスマホとして持ってもらえれば」とアピールした。

TONEは、MVNOで唯一「全国子ども会連合会 推奨商品」に選ばれた。子供に持たせるスマホとして、搭載したい機能がそろっている点が評価されている