カシオのデジタルカメラ「EXILIM」から、新製品が2モデル発表された。概要は別記事を参照いただくとして、ここでは報道陣向けに開催された内覧会の様子と、タッチ&トライで触れた注目機能の感想をお届けしたい。

今回発表されたのは、主に若い女性をユーザーに想定した2モデル。分離・合体型で自撮り機能を強化した「EX-FR100L」と、肌表現を重視した高画質モデル「EX-ZR3200」だ。また、会場にはフリースタイルフットボール世界チャンピオンの徳田耕太郎さんも登場、新機能のお披露目に協力した。

FR100Lは「ピンク」と「ホワイト」、2色のボディカラーで展開。16mm相当のレンズや1/2.3インチセンサーなどの仕様はFR100と同様。価格は市場想定価格50,500円(税別)で3月17日発売予定

■カシオ「EXILIM」、美顔に美脚に撮れる女子向けカメラ「EX-FR100L」
■カシオ「EXILIM」、様々な環境で人物をキレイに撮れる「EX-ZR3200」

「バストアップ」から「全身撮り」へ

「EX-FR100L」(以下、FR100L)は、カメラ部と、液晶モニターを含むコントローラー部が分離合体する「EX-FR100」をベースモデルに、若い女性を意識してセルフィー(自撮り)機能を強化したモデルだ。開発のきっかけについて、カシオ計算機の松原直也氏は次のように語った。

松原氏「SNS上でハッシュタグ『#FR100』とともに投稿された画像を見ると、若い女性ユーザーが非常に多い。しかも、(分離合体式で自撮りもしやすい)FR100を使っているのにどれも全身が入っていて、人に撮ってもらっているように見えるんです。

しかし、よくよく見てみるとそうじゃない。どうやら彼女たちはミニ三脚を持ち歩いていて、まず構図をしっかり決めて、コントローラーのモニターを見ながら自分の立ち位置を調整してシャッターを切っているんです。

カシオ計算機 コンシューマ開発本部 松原直也氏

インスタグラムでのハッシュタグ「#FR100」の投稿数推移

また、スマホアプリのアートフィルターを好んで使っている人も多い。アートフィルターで印象的に仕上げると、『いいね』の数が格段に増えます」

このような投稿は、現在も増え続けている。松原氏は、改めてFR100がどのように使われているかを調査した結果、あることに気付いた。

松原氏「35mm換算16mm相当の広角レンズなので、画面の端にはパースが付きます。そこに脚を持って行くと、脚が長く見える(写る)んですね。『脚長撮り』です。この効果を利用した撮影方法をユーザーの方々が発見して、使いこなしていたのです」

松原氏によれば、従来の自分撮りはバストアップが主流だったが、FR100の自分撮りは全身ショットで素敵なリゾートを背景にするなど、構図にこだわったものが多いという。自撮り文化は、FR100ユーザーの手によって大きな進化を遂げていたのだ。

「Outdoor Recorder」として登場したFR100は、究極の自撮りツールにもなる。そう考えた松原氏らは、自撮り用にソフトウェアチューンを施したFR100Lを開発した。

「アウトドア」のFR100と「自分撮り」のFR100L

ここではFR100Lの最大の特長である「美脚ガイド」と、「メイクアップ+ビビッド」「メイクアップ+HDR」についてご紹介しよう。