さて、ウズウズカレッジでスキルを磨いたのち(入学しない人もいる)、就活に移るのだが、どのような企業が紹介されるのだろうか。もっとも多いのがIT企業だという。そのほか広告系、メーカー、商社、機械系などで、ある意味ライバルともいえる人材系も紹介する。マイナビも紹介の対象になっているそうだ。
紹介企業の選定は慎重に行っている。企業からUZUZに掲載オファーがあった際、同社の営業スタッフが依頼先の社内雰囲気をチェックするのだという。もちろん、給与や休日数といった公開されている情報も調べるが、生で職場を観察し、働きやすいかどうかの判断材料にする。「ごくまれですが、営業中に怒号が聞こえてきたこともあります」(川畑氏)。 紹介企業を吟味するのは、やはり今村氏の原体験が影響しているのだろう。“ブラック”な職場を紹介してしまい、ユーザーがすぐ辞めてしまうということを極力避ける姿勢が伝わってくる。
UZUZ利用者の声
では、本当にユーザー目線に立った企業紹介は行われているのか。実際にUZUZを利用して就活をしたユーザー(IT業界、匿名希望)の声を聞いてみた。
この方は高校卒業後、PCが好きだったこともあり、情報系専門学校に進学したそうだ。だが、学校での課題が増えるにつれ、PCへの情熱を失い1年で退学。フリーターとして3年を過ごしたという。だが、両親の心配や「このままでよいのか」という焦りから、ある製造業の契約社員に就いた。2年半続けたところで、再びIT業界への情熱が湧き、UZUZへ登録したという。
UZUZで魅力に感じたのが求人紹介だけでなく研修がシッカリしていた点。IT業界の知識を身につけられる場が整っていること、苦手としている面接のトレーニングが受けられたことがメリットだったようだ。そして何より、地元の友人が就職して数年経ち就職について相談しづらくなるなか、同じような境遇の方に会えたことが安心できたそう。今では念願のIT企業に就職し、一刻も早くプロフェッショナルになれるよう、精進している。
さて、ここまで読んで多くの方が気づかれたと思うが、「うずうず」とは「ある行動をしたくて、じっとしていられないさま」(デジタル大辞泉の一部を引用)を表す擬態語だ。「仕事がしたくてウズウズしている」という求職者の“道しるべ”になる企業名として、「UZUZ」とは絶妙なネーミングといえよう。