――以前、土屋さんに話を聞いた時、試写に行くのもつらかったとおっしゃっていました。
私も投票や誰かを殺すシーンの直前はすっごくつらくて現場にも行きたくないくらい。本当に頭も痛くなるんです。でも、キャストのみんながとても仲良かったので、ご飯が癒やしの時間になったというか。ぶつかり合うシーンも、相手に頼りながらできたのがよかったんじゃないかなと思います。
――今回演じられた蘭子は、狂気的な一面の裏でつらい過去も抱えている女性です。その二面性はご自身と比較していかがですか。
蘭子と似ていると感じるのは、人に弱い部分を見せるのが苦手なところ。誰かに悩みを相談することもあまりありません。言葉が出るよりも先に涙が出て感情が優先するタイプで(笑)。あとは何かあるかな……。
友人との距離感
――悩み相談をされるタイプ?
話を聞くのが好きなので、相談されることが多いのかもしれません。
――それに関連すると思いますが、過去のブログやインタビュー記事を読むと、とても友人が多い方という印象です。本作の出演が発表された時、小中高の友人から連絡があったそうですね。それってすごいことだなと。
周りの友だちにすごく恵まれているなと昔から思っていて。小中高の友だちだけでなくて、友だちの妹ちゃんやお母さんから連絡があったり。親友も保育園からの付き合いです。芸能界よりも地元や学生時代つながりの方が友だちが多いです。
――人付き合いで心掛けていることは?
マメに連絡するタイプでもないんです(笑)。でも、自分から人を誘うことは多いかもしれません。毎日連絡するというより、会いたくなったらすぐに連絡。周りの友だちも誘ってくれることが多くて、何か作品が決まるたびに連絡くれるんです。
――18歳の誕生日にサプライズでお祝いされたことがブログに書かれていました。
そうですね。みんな「芸能人だから」とか私を特別扱いしないので、そこがありがたいです。この業界にいるといろんな方が気を使ってくださって、褒めたり持ち上げたりしてくださるのはとてもありがたいんですが、正直に物を言ってくれる人が身近にいるのもとても幸せなことです。だからこそ、友だちといる時は普段と違う自分、「オフな素」になれる。そんな環境を作ってくれている友だちにいつも支えられているんだなぁと感じます。
――今回の主演が発表された時はどんな声が届きましたか。
今までいろんな作品を観てくれている友だちは「主演できてよかったね。絶対観るよ」とか。「みんなに広めるから」「ツイッターでリツイートしたよ」と宣伝してくれる友だちもいて(笑)。いろいろなメッセージをくれました。
――それだけ古畑さんを知ってくれている人たちが、今回の作品で古畑さんの狂気的な演技を見るわけですね(笑)。
そうですね(笑)。それも楽しみです。家族も私の作品は全部観てくれているんですよ。予告編を見せたら、妹は「怖くて映画観れない……」と(笑)。早く観せてあげたいです(笑)。
祖母の言葉を胸に
――最近二十歳になられて、「自分に厳しく頑張る」というのを目標に掲げていると聞きました。以前からブログに書かれていたと思いますが、ずっと心がけていることなんですか?
私、本当に自分に甘いんです。ジムに行っても、今日頑張ったから明日行かなくてもいっかとか(笑)。何かしらの理由を付けてしまいます。自分に甘い性格で生きてきて、これからいろいろな仕事をする中で我慢しなければいけないこともあると思いますので、「自分に厳しく」はずっと自分に言い聞かせていることです。
――誰かの教えなんですか?
おばあちゃんに言われました。たぶん、この仕事をはじめたぐらいだったと思います。「星ちゃんは甘いから自分に厳しくしないとダメよ」と言われて、「確かにそうだなぁ」って(笑)。
――二十歳になって約半年ですが、自分に厳しくできていますか?
うーん、どうでしょうか(笑)。メンタル面に関しては厳しくいられたんじゃないかなと思います。一人暮らしをはじめて料理もあまりできてないんですけど、自分のためになることなのでがんばんなきゃなって思います。
――今回の作品においては、自分に厳しかったこともあったのでは?
自分の感情をコントロールしないといけなかったので、そういう部分では厳しくいられたのかなぁ……みなさん、そんなふうに感じてくださったらうれしいです。
――モデルや女優、最近では『Going!』のキャスターなど幅広く活動されています。今回の作品は貴重な経験になったと思いますが、ご自身のこれからの仕事を考える上で何か変化はありましたか。
自分の殻を破って感情を爆発させることを経験したことは達成感につながりました。それから、同世代の役者の方々からたくさん得るものも。でも、もっと自分でがんばんなきゃいけないと思う反省点もたくさんあったので、今後に生かしていきたいです。
2016年はバラエティやキャスターなど、新しいことに挑戦することができた年でした。成功したこともあれば失敗したこともたくさんあったので、それも良い経験だと思って2017年は自分の強みを伸ばしていけたらいいなと思います。自分に厳しく! がんばります!
■プロフィール
古畑星夏(ふるはた・せいか)
1996年7月8日生まれ。東京都出身。身長164センチ。2009年、第13回ニコラモデルオーディションで1万4,076人の中からグランプリを受賞。雑誌『ニコラ』専属モデルを経て、2013年8月からは雑誌『Seventeen』の専属モデルとして活動している。近年では、『きょうは会社休みます。』(日本テレビ系・14年)、『ラーメン大好き小泉さん』(フジテレビ系・15年)、『時をかける少女』(日本テレビ系・16年)、『逃げるは恥だが役に立つ』(TBS系・16年)などのドラマ、『近キョリ恋愛』(14年)、『夏ノ日、君ノ声』(15年)、『L-エル-』(16年)などの映画に出演。公開待機作に『咲-Saki-』(2017年2月3日公開)、『一週間フレンズ。』(2017年2月18日公開)がある。そのほか、2013年からの3年間、フジテレビ系『めざましテレビ』の"イマドキ"コーナーにレギュラー出演し、2016年から日本テレビ系『Going!Sports&News』の日曜お天気キャスターを務めている。
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