人間そっくりなヒューマノイド……?

斬新な展示で来場者の注目を集めていたのが日本ルナウェアAIテクノロジーズ。「良くできたロボットだな」と思ってよく見てみると、並んでいたのは人間。じつは同社はハードウェアの会社ではなく、人工知能を開発している会社なのだが、この展示は「未来のロボット」をイメージしているのだそうだ。

全く動かないのでロボットかと思いきや……じつは人間だった

人工知能による会話のデモもあった。まだ英語のみの対応

同社が開発している人工知能「LUNA」は汎用的なもので、これをカスタマイズしてコールセンター等、様々な分野に応用する。開発の拠点は米国で、共同設立者のエンジニアは米Googleで人工知能の開発に関わっていたという。実用化はこれからだが、米国では実験的に、病院の受付等で導入されているとか。

画像認識で自律飛行するドローン

エンルートM'sは、画像認識機能を搭載したドローンを展示していた。ステレオカメラを使った画像認識による自律飛行が可能で、障害物にぶつからないように飛んだり、人間や物体を識別するようなことができる。GPSで大体の場所を把握しておいて、画像認識でより正確に位置決めするようなやり方も考えられている。

ステレオカメラを搭載したドローン。周囲を認識し、自律的な飛行が可能

LTEを搭載したドローンも。LTEの圏内なら、どこからでも遠隔操作できる

様々な形に組み立てられるロボット

オーム社のブースで見かけたのが近藤科学の新型ロボット「KXR」シリーズだ。同社から2足歩行ロボットが発売されるのは、2009年の「KHR-3HV」以来、じつに8年ぶり。だが、後継機ではなく別シリーズになっているのは、小型サーボを使った小型機であるほか、もう1つ、これまでに無かった大きな特徴があるからだ。

「KHR-3HV」(右)との比較。「KXR」の方がかなり小さいことが分かる

KXRはヒューマノイドとは限らない。こんなカメ型も作ることができる

それは、様々なオプションパーツが用意されていて、それを組み合わせると、ヒューマノイド型(16軸)以外のロボットも組み立てることができるということ。4脚のカメ型(9軸)など、自由に組み替えることが可能で、コンバージョンキットなども発売される予定だという。ヒューマノイド型の身長は295mm、重量は約1.1kg。

Arduino互換で拡張性が高いロボット

Hitec Multiplex Japanが展示していたのは、オープンソースの2足歩行ロボット「IRH-100」。韓国IR Robotが開発したもので、身長は335mm、重量は1.3kg。メイン制御基板のほかに、Arduino互換ボードも搭載しており、市販のShieldを追加することが可能だという。日本での発売も準備中とのことで、価格は8万円程度になる見込み。

「IRH-100」は、16自由度の2足歩行ロボット。組み立て済み製品となる

カメラモジュールを追加して、ボールを画像認識で追従するデモ

上下方向も広く見られる測域センサー

様々なサービスロボットで搭載を見かける北陽電機の測域センサーであるが、"3D測域センサー"を謳う新モデルが「YVT-35LX」。通常、測域センサーは上下方向の視野が狭く、用途によっては課題になることもあったが、これは上下40度の角度で計測が可能。4月より生産を開始し、価格は60万円くらいになるとのこと。

「YVT-35LX」の大きさは70×106×95mm、重量は650g以下

走査範囲は水平210度、垂直40度で、IMUによる補正機能も内蔵