副業や投資などでお金を増やす
実家暮らしではお金がかからないほか、家事の負担が少ないというメリットもあります。そこで、余った時間で副業をしてみるのも手です。最近はネットで時間や場所を選ばずにできる副業が増えています。クラウドソーシングサイトに登録して報酬を得る、あるいはアフィリエイトなどに挑戦するのもいいでしょう。 また、単にお金を貯めるだけではなく、投資にも目を向けてみましょう。NISA(少額投資非課税制度)口座を開設して運用すれば、非課税枠を利用してお得に株式投資や投資信託を始められます。自由に使えるお金に余裕がある実家暮らしのうちに、是非経験してみてください。
一方、まだまだ先のことと目を背けず、老後資金の準備も始められるといいでしょう。例えば、最近話題となっている「確定拠出年金」は節税効果に優れ、効率的に老後資金を貯めるには、おすすめの方法です。毎月の掛け金は後からでも減額できますので、実家暮らしの期間は多めに積み立てておきたいですね。
貯蓄の目的を考えてみよう
また、貯蓄したお金の使い道について考えてみましょう。貯める理由はなくても、仕組みさえ整えばお金は貯まりますが、具体的な目的があるとよりモチベーションが上がって、途中で他のことに使うことを防げます。一人暮らしの初期費用、結婚資金、住宅ローンの頭金など、ライフプランと合わせて考えてみましょう。
最後に1つだけ、注意点です。実家暮らしの人は、生活費を切り詰めなくても、自由に使えるお金を調整することでたくさん貯蓄することも可能です。実家暮らしのうちに年間で200万円近く貯め、20代後半で貯蓄1,000万円を超えるような人もいます。 とはいえ、「とにかくお金を貯めることが目的」になってしまっては、もったいない貯蓄とも言えます。趣味を持たず休日も出掛けず、チャレンジしたいことにお金を使わなければ、お金はどんどん貯まっていきますが、時には思い切って有意義な使い方を優先した方がいい場合もあるかもしれません。コツコツ貯めながらも、人生がより良くなる使い方をしていきましょう。
実家暮らしのうちに貯蓄の習慣を身に付けておくと、お金が貯まるだけでなく、将来家を出て自活を始めてからも役立つことがあります。貯蓄をせずお金をあるだけ使っていては、急には金銭感覚が変えられず、一人暮らしでやりくりが大変になるかもしれません。実家暮らしの人は是非、お金の使い方を見直し、賢く貯蓄をしていきましょう。
筆者プロフィール:武藤貴子
ファイナンシャル・プランナー(AFP)、ネット起業コンサルタント
会社員時代、お金の知識の必要性を感じ、AFP(日本FP協会認定)資格を取得。二足のわらじでファイナンシャル・プランナーとしてセミナーやマネーコラムの執筆を展開。独立後はネット起業のコンサルティングを行うとともに、執筆や個人マネー相談を中心に活動中。FP Cafe登録FP。