しわを増やさない・深く刻まない方法
年齢とともにしわができてしまうのは防ぎようがないのですが、できればしわが深くならず、増えないほうがいいですよね。日常生活では、次のことを意識してみましょう。
■表情グセに注意する
前述のとおり、表情グセはしわの原因になります。特に眉間と額。鏡を見るときは意識が顔にいっているので、しわが寄らないことが多いのですが、この2つの部位は無意識に力が入っていることが多いです。そこにしわを寄せる動作を繰り返すことで、だんだんと溝が深くなっていき、ひどくなれば、動かさなくても線が皮膚に常に入るようになってしまいます。
表情を作らないのは生きていくうえで不可能ですが、眉間や額は、できるだけ力を入れないように意識することが大事ですね。
■保湿とUVケアを欠かさない
皮膚の弾力をキープするためには、保湿とUV(紫外線)ケアが大切です。保湿とは、肌の乾燥をなるべく防ぐということ。化粧水は、手のひらで包み込むようなイメージで優しく肌に押し込み、潤いを与えていきます。美容液や乳液も、擦らずに優しく肌に伸ばすようにしましょう。週に1回程度で、保湿のパックもお勧めします。
紫外線を避けることも大切なので、日焼け止めは一年中つけることをお勧めします。日焼け止めの種類も、お肌に優しいものを使うことが大事ですね。
■食事と睡眠を見直す
ビタミンなどが豊富に含まれた野菜や果物をたっぷり摂(と)り、栄養バランスのととのった食事を心がけましょう。また、睡眠時間も十分に確保してみてください。どちらも、ご自身で簡単にできることです。
■ドクターズコスメを使用する
身体のエクササイズと同じように、お肌も日々のケアが大切です。市販のコスメと異なり、ドクターズコスメには、お肌に有効な成分が高濃度に含まれている製品もあります。お肌の状態に合ったお化粧品を専門家に選んでもらえるので、日々のスキンケアにも効果が期待できるようになります。
■美容皮膚科クリニックを利用する
忙しくてお肌のお手入れがなかなか自分でできない方は、美容皮膚科クリニックを上手に利用することもお勧めします。
美容皮膚科クリニックでは、しわやたるみの治療として、高周波のレーザー照射などを行います。この施術は、肌のコラーゲンを活性化させて水分を保持し、つややかな肌に導くので、しわの予防になります。また、肌にピンとしたハリをもたせるほか、できてしまったしわを浅くすることも期待できます。
このほか、肌に水分やビタミンを入れていくイオン導入や、最近では、さらに肌の奥深くまで美容液を浸透させるエレクトロポレーションを使った美容液導入も人気です。
できてしまったしわの改善法
できたてのしわは、お肌のお手入れ(セルフケア)で改善することも期待できますが、深く刻まれたしわは、お手入れだけで改善することは非常に難しいです。
美容皮膚科クリニックでは、しわに対していろいろな治療が可能です。中でも、表情じわにはボツリヌス製剤の注射がお勧めです。しわを作る筋肉の動きを一時的に止める作用のある薬を注入するもので、眉間や目尻などにお勧めしています。
注入後、数カ月から半年の効果があり、その間はしわを作る筋肉を動かないようにしてくれるので、表情じわができにくく、しわが深くなることを防いでくれます。ボツリヌス製剤は厚生労働省が認可している製剤もあり、繰り返しの注射が可能です。
また、表情によらず刻まれてしまったしわにも、最近は良い治療ができるようになってきました。高濃度血小板血漿(けっしょう)などの注入治療で、お肌に刻み込まれたしわの溝になった部分の厚みや弾力を改善する効果が期待できます。
最後に
できてしまったしわを治療するのは大変です。なるべくできてからではなく、作らないように、深くならないようにと日常的にお手入れを行い、月に1度くらいの"自分メンテナンス"として、美容皮膚科クリニックなどでスペシャルケアを受けるのが良いでしょう。そして、平均寿命が80歳代の現代、いつまでも若々しく人生を送りたいものですね。
※写真と本文は関係ありません
取材協力: やながわ厚子(ヤナガワ・アツコ)
美容皮膚科・美容外科・形成外科。En女医会所属。
美容皮膚科クリニック ヤナガワクリニックの院長を務める
美容のエキスパート。
美容医療や化粧品やに詳しく新しい美肌治療や化粧品や
食事やサプリメントもふくめてカラダの中からも美肌を目指す。二児の母でもある。
En女医会とは
150人以上の女性医師(医科・歯科)が参加している会。さまざまな形でボランティア活動を行うことによって、女性の意識の向上と社会貢献の実現を目指している。会員が持つ医療知識や経験を活かして商品開発を行い、利益の一部を社会貢献に使用。また、健康や美容についてより良い情報を発信し、医療分野での啓発活動を積極的に行う。
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