KDDIは、同社のスマートフォン/ケータイユーザー向けの会員制プログラム「au STAR」のサービスを拡充した。au STARは既存のポイントシステム「au WALLET」を拡張し、携帯電話サービスの長期利用者に利益還元するためのプログラムだ。今回の拡充では長期ユーザーへのメリットが高まっているが、一方でポイントシステムそのものに対する各社の取り組み姿勢の差も浮かび上がってきた。

au STARプログラムは大別して3つのサービスからなる無料の会員制プログラム。今回はそのうちのポイント制度が焦点となる

「au WALLET」の価値を拡大する「au STAR」

KDDIにはauの携帯電話やKDDIの光回線/ADSLといった固定回線サービスなどを利用するとポイントが貯まる「au WALLET」ポイントサービスがある。2014年6月にサービスを開始し、au WALLETのポイントは回線利用で貯まるだけでなく、au WALLETプリペイドカードや同クレジットカードの利用、あるいはモニターサービス「auまちモニ」への参加などでも貯められる。

貯まったポイントは1ポイント=1円で換算して、電話料金の支払いや機種変更時の代金に充当したり、au WALLETプリペイドカードへチャージ、あるいは同クレジットカードの支払いにも充当できる。また、一定量のポイントでプレゼントと交換する「au WALLETポイントプログラム」もある。

au WALLETは好調なスタートを切ったが、当然残る2社も追い上げてくる。また、総務省により、長期契約者への利益還元を時拡充するようにという指導も入った。そこでau WALLETを拡張するプログラムとして登場したのが「au STAR」だ。au STARは、スマートフォン/ケータイユーザー向けの無料の会員制サービスで、大きく分けて3つの機能がある。

まず、auへの契約年数と現在利用しているデータ定額量に応じてポイントの還元率が上がる「au STARロイヤル」。本来1,000円につき10ポイント貯まるものが、利用年数4年以上になると20、40……と変換率が上がっていき、16年以上の超長期利用者には1,000円あたり100ポイント貯まるようになる。

WALLETポイントは長期利用者ほど還元率が高い

続いて、auショップの来店予約が可能になる「au STARパスポート」。auに限らず携帯ショップは待ち時間の長さがネックだが、事前に予約を入れることで待つことなく確実に利用できるというもの。専用のウェブサイトからの予約となる。

最後に、利用者にさまざまなプレゼントが贈られる「au STARギフト」。このプレゼントには電子配信されている楽曲や電子書籍などが含まれるほか、海外で「世界データ定額」を1回、24時間まで利用できる権利を毎月もらえたり、au STAR会員向けの「au STARギフトセレクション」や「じぶん銀行」の利用特典など、さまざまな特典を増やしている。さらに契約更新時には「au STARギフトセレクション」で利用できるポイント3000ポイントぶんのギフト券ももらえるなど、auを長期間使いたくなる仕掛けを用意している。