ここでi☆Risは一旦舞台袖へとはけていき、衣装をチェンジ。緑、水色、紫、赤、オレンジ、黄色のカラーボールで飾り付けられたスカートで再登場する。遊園地をモチーフとしているステージとの相性は抜群だ。ここからはメドレーコーナー。「i☆Doloid」、「Dream☆Land」、「わくドキしたいっ!」で会場を盛り上げる。先ほどまでのクールな姿とは打って変わって、キュートでポップなステージに染め上げていく。

ラストスパート一発目は『プリパラ』のメインテーマソングでもあり、自身の代表曲でもある「Make it!」。上手、下手、メインステージの階段上と、所狭しと駆け回っていくメンバー。

続いては、芹澤がメインキャストを務めたTVアニメ『プリティーリズム・レインボーライブ』のED主題歌でもある「§Rainbow」。特筆すべきは、おなじみとなったBメロでの「せーりーざーわー!」、「ゆーうちゃん!×4」のコールだ。従来のライブでは、このコールを入れたあと、芹澤の笑顔が一際まぶしくなるのだが、今回のコールは約7,000人。その音圧は間違いなく、過去最大級のもので、はじめてとなる約7,000人分の「せりざわ」コールを受け止めた芹澤は、その後のソロで思わず涙声になってしまう。

芹澤はかつて本曲に対して、"いろいろな複雑な気持ちを抱えながらこの曲を歌っていたんです。ちょうどその頃はi☆Risも伸び悩んでいた時期ということもあって、「私はi☆Risで何をしたらいいんだろう?」という気持ちがまずあって"、"それまでの曲はみんな平等に歌っていたのにこの曲は芹澤がいっぱい歌っているということに対して「いいのかな?」とか、「ほかのメンバーは芹澤のことがイヤにならないのかな?」とか"(雑誌『声優パラダイスR』2015 Vol9)と語っていたこともあるほど思い入れの強い楽曲。並々ならぬ想いのある楽曲だけに感情が爆発してしまったという印象を受けたが、2番の「せりざわ」コールや、「We are i☆Ris!」コール後にはいつも以上の笑顔を見せてくれた。

ライブ恒例の「Realize!」を経て、セットリスト決めの際、6人満場一致で決まったというラスト楽曲は「Goin'on」。"憧れてた大好きな場所に今 立ってる"の歌詞が示すとおりの光景が目の前に広がっている。武道館中にキャノン砲によるメンバーカラーの紙テープと、メンバーの100パーセントのスマイルが届いたところで、本公演は終了となる。

そして、6分5秒ほど続いたアンコールの「i☆Ris」コールに応える形でセリから飛び出すi☆Risの6人。ライブTシャツに着替えた彼女たちが送るアンコール一発目は「Happy New World」だ。「みんなにプレゼント持ってきたよー」のことば通り、手持ちのバズーカ砲でグッズのプレゼントを客席へと撃ち込んでいく。撃ちつくしたあとは、下手や上手側に設置されたサイドステージの手すりいっぱいまで駆け寄り、観客たちへこれでもかとアピール。落ちサビでは「武道館に i☆Risのメロディ」、「武道館に 鳴り響くよ」とアレンジバージョンの歌詞で歌い上げていく。

アンコール後のMCでは、ワンマンライブ恒例となった観客との記念撮影コーナーへ。その前にサプライズとしてケーキが運ばれてくる。ケーキに印刷されていたのは、「Color」のCDジャケット写真。4年前の写真にメンバーは阿鼻叫喚し、芹澤は「全然ぶすだわ!」、山北は「ぼやけてるから見える顔になってる」と、自らの写真に対してシビアなコメントを残していた。ほかには、12月14日まで開催中のデイリーヤマザキとのコラボキャンペーンについて紹介していき、キャンペーンのために制作された新曲「Daily Berry!!」を初披露。

また、i☆Ris14枚目のシングルは2017年3月に、『プリパラ』2017年1月オープニングテーマとしてリリースされることが発表。さらにi☆Ris史上最多のライブツアー、「i☆Ris 3rd Live Tour 2017」が2017年4月から6月までの期間、千葉、福岡、宮城、埼玉、東京、北海道、神奈川、岐阜、大阪の9都市17公演での開催が決定。山北の北海道、久保田、澁谷の埼玉、芹澤の東京、若井の岐阜と、それぞれの出身地での開催が発表されるたびにメンバーが喜びで飛び跳ねていたが、唯一出身地・秋田での開催がない茜屋が「私飛んでませーん!」とおどけて、「秋田もいつか行きます!」と決意を新たにした。

発表を終えると、山北から「デビューして4年目で、順調に活動できるのは嬉しいことだし、普段i☆Risはワイワイやっていますけど、今日武道館公演を迎えるにあたって、改めてメンバーとかファンのみなさんの大切に気付きました。大切な場所でライブをやるからには、みんなへの想いをちゃんと伝えたいなと思いました」と「ayatsunagi」を歌い上げる。バックのモニターにはオーディションやデビュー当時の映像が流されていく。

「ayatsunagi」歌唱中。メンバーがモニター側を振り向くと、「i☆Ris 祝 日本武道館公演 おめでとう!!」と書かれた幕が下りる。それは、今年開催されたライブツアー、「i☆Ris 2nd Live Tour 2016」(2016年4~5月)の際に、メンバーには内緒でファンたちに記入してもらった寄せ書きメッセージを貼り付けたもの。思いがけないサプライズにi☆Risたちは涙を流し声を震わせながらも歌い続けていたが、耐えきれなくなった澁谷はその場にうずくまってしまう。最後は全員で輪になり、「ありがとう……」とささやくようにお互いへ伝えていた。

ここで一人ひとり想いを伝えていくことに。メンバーの心の想い、心の叫びは次ページへ

泣いても笑っても、ラストの楽曲。茜屋が語る。「私は普段、あまり自分の意見を言わないんですけど、今回はどうしても、最後この曲で締めたくて意見を出させてもらいました。これから歌う曲が、私がどうしても、6人で歌いたかった曲です、私たちの物語はこれからも終わりません。みんなで虹色に輝く夢を見つけにいきましょう」。最後に選んだ曲、「ドリームパレード」を披露し、涙と笑顔にあふれたi☆Ris初の日本武道館公演「i☆Ris 4th Anniversary Live ~418~」は大盛況のなか幕を下ろした。

"君とならどこまでも行けるよ 終わらない物語 スタートしよう"。i☆Risは武道館での単独公演を目標に掲げ、これまで活動を続けてきた。目標だが、決してゴールではない。武道館公演を果たしたいま、それぞれが新しい夢や目標を見つけにいく、ここからがスタートなのだ。 "虹色に煌めく夢は人それぞれ よりどりみどりだから あと一歩ホラ踏み出しちゃえ"。4年目の節目を迎え、5年目に突入していくi☆Ris。彼女たちは、次は一体どんな夢を見るのだろうか。

「i☆Ris 4th Anniversary Live ~418~」セットリスト

M-01 幻想曲WONDERLAND
M-02 Color
M-03 ミラクルパラダイス
M-04 YuRuYuRuハッピーデイズ
M-05 徒太陽
M-06 Love friend style
M-07 Defy the fate
M-08 イチズ
M-09 鏡のLabyrinth
M-10 Vampire Lady
M-11 Re:Call
M-12 i☆Doloid / Dream☆Land / わくドキしたいっ!
M-13 Make it!
M-14 §Rainbow
M-15 Realize!
M-16 Goin'on
【ENCORE】
M-17 Happy New World
M-18 Daily Berry!!
M-19 ayatsunagi
M-20 ドリームパレード


i☆Ris 3rd Live Tour 2017

●千葉 市原市市民会館
日程:4月9日 開場14:00 / 開演15:00
       開場18:00 / 開演19:00
●福岡 都久志会館
日程:4月16日 開場14:30 / 開演15:00
       開場18:30 / 開演19:00
●宮城 仙台市民会館 大小ホール
日程:4月22日 開場14:30 / 開演15:00
       開場18:30 / 開演19:00
●埼玉 所沢市民文化センターミューズ マーキーホール
日程:5月7日 開場14:30 / 開演15:00
       開場18:30 / 開演19:00
●東京 中野サンプラザ
日程:5月21日 開場14:00 / 開演15:00
       開場18:00 / 開演19:00
●北海道 道新ホール
日程:5月27日 開場14:30 / 開演15:00
●神奈川 関内ホール
日程:6月10日 開場14:15 / 開演15:00
       開場18:15 / 開演19:00
●岐阜 長良川国際会議場
日程:6月11日 開場17:00 / 開演18:00
●大阪 NHK大阪ホール
日程:6月24日 開場14:00 / 開演15:00
       開場18:00 / 開演19:00