Firefox 50の新機能
Firefox 50の新機能であるが、以下の通りである。
- WindowsとMacでWidevineのWebMEMEがサポートされたため、より多くのサイトでプラグインなしで動画閲覧可能に
- SDKを利用している拡張、もしくはSDKモジュールローダーを利用している拡張のパフォーマンスが向上
- ダウンロード保護の対象となる、Windows、Mac、Linuxで実行可能なファイルの種類が大きく増加
- Windows 7以降の利用者のうち、 98%以上の環境でWebGLが利用可能に
- グララニー語 [gn] がロケールに追加
- ページ内検索に、完全一致のもののみ検索する機能が追加
- キーボードショートカットが変更:【Ctrl】+【Tab】で、最近閲覧した順にタブを切り替えられる設定を追加
- キーボードショートカットが変更:【Ctrl】+【Alt】+【R】(Macでは【Command】+【Alt】+【R】)でリーダーモードでページを閲覧可能に
タブ移動であるが、従来は「表示されている順番」であった。これに、最近使用した順番に切り替える機能が追加された。実際に、オプションの[一般]タブを見るとわかる(図4)。
ページ内検索では、[完全一致]ボタンが追加された(図5)。
たとえば、「fire」という文字列で検索してみると、検索結果は「見つからない」となる。従来のページ内検索では「Firefox」の「Fire」部分にヒットした(大文字・小文字を区別を有効にしていなければ)。修正、変更などは、以下の通りである。
- 破線もしくは点線で枠が描かれている場合の、角丸の処理を修正(border-radius)
- 【Accel】+【(Opt/Alt)】+【R】でリーダーモードになるようにキーボードショートカットを変更
- Windows 8.0以前、もしくはLinuxのような絵文字フォントを持たないOSでは、組み込みの絵文字フォントを利用するように変更。これですべての環境で絵文字を利用可能に
角丸の処理の修正については、MDNに詳しい記事があるので、そちらも参照してほしい(図6)。
角の曲線を円や楕円の半径で定義し、角丸にする。4つの角について、個別に設定可能である。最後に絵文字フォントであるが、絵文字フォントを同梱していないOSでも、Firefox 50にビルトインされたフォントを使い、表示させることができる。具体的には、Windows 7でFirefox 49で、絵文字フォントを表示させようとすると、図7のようになる。
見ての通り、正しく表示されない。表示されたとしても、あまり精緻には表示されない。これが、Firefox 50では、図8のようになる。
色も付き、鮮明に表示される。これまで、絵文字フォントはOSによっては、まったく表示されなかったり、互換性に問題があった。そういった障壁が低くなったことはまちがいない。一方、機種依存文字などと同じく、あまり使いたくないと感じているユーザーも少なくないだろう。今後の動向に注目したいところである。なお、Windows 10のように絵文字フォントを同梱するOSでは、OSのフォントが優先して使われる