働くママがシェアリングエコノミーを使う理由
シェアリングエコノミーは遊休資産の有効活用だけではなく、スキマ時間の活用にも及ぶ。この分野で、急成長した3つの企業がある。インターネットで仕事を受発注することができる日本最大級のクラウドソーシング「クラウドワークス」。共働き、子育て世帯を主な対象にしたシェアリングエコノミー型の家事代行サービス「CaSy」。ビジネスについての相談をしたいなどというニーズに対し個人が対面や電話で相談に応えるスポット制のコンサルティングサービス「ビザスク」だ。3社を具体例としてみてみよう。
8月、この3社による女性の働き方についてのセミナーが行われた。登壇したのは、この3社を利用して仕事をしている女性3人だ。3人とも、結婚や出産などをきっかけに、働き方を見直し、今の働き方を見つけている。
正社員でもアルバイトでもなく、自分の働きたい時間に働く……母であり、産後にフリーランスとして自分流の働き方を実現している女性や、自身の経験を生かしスキマ時間を利用し、家事代行業務を行う女性。さまざまな新規事業立ち上げに携わり、育休中に自分の時間を作りスポットコンサルを行っている女性。三者三様に自分なりの働き方を実現している。
少子高齢化が進み、労働力人口の減少が懸念される日本では、女性の社会進出を促すことが欠かせない。女性の労働力率を年齢別にグラフで表すと、30代を底としたいわゆる「M字カーブ」を描く。労働力人口を増やすことにシェアリングエコノミーを利用した働き方は一役買うだろう。
さらに、「正社員で働くことこそが、よい事」だけではなくなりつつある現在、女性に限らず、さまざまな“働き方”が求められている。このようにシェアリングエコノミーは遊休資産の有効活用ばかりではなく、新たな働き方も生み出す可能性のあるものなのだ。