ノートン事業統括本部 プロダクトマーケティング部 リージョナルプロダクトマーケティング マネージャーの住山望氏

最後にノートン事業統括本部 プロダクトマーケティング部 リージョナルプロダクトマーケティング マネージャーの住山望氏が、ノートンの"ひみつ道具"ともいえる、最新版の新機能や特徴を紹介した。

従来より軽く強くをスローガンにしているノートン製品だが、今年は"保護"を大きく強化。特にPEP(Proactive Exploit Protection)、エミュレーターとマシンラーニングが新機能となる。

PEPは攻撃者がマルウェアを侵入させるための「ゼロディ脆弱性」に対し、攻撃のパターンを識別することで、定義ファイルなしで脆弱性を防御する機能だ。また、機械学習(マシンラーニング)であらかじめマルウェアの挙動を学習させ、これも普段の定義ファイル更新を行わずに未知のマルウェアを発見する機能も用意する。仮想環境での実行エミュレーションも含まれており、これらの新機能を使いながら「9年連続で第三者機関認定の軽さ」を強調していた。

PCにおける昨今の脅威パターン。ゼロディとそれに伴うエクスプロイト、そしてランサムウェアが問題となっている

これらに対抗する三つの新技術。PEPはゼロディ脆弱性を狙った攻撃パターンをあらかじめ定義することで、新たな定義ファイルを用意しなくても対処する

難読、圧縮化にはエミュレーション機能を搭載することで対処する

マルウェアの動作傾向をバックエンドで機械学習させ、その結果のモデルをエンジンとして搭載。定義ファイルなしで未知のマルウェアを検知することができるという

新機能を含め5層の防御、保護に加えて、修復ツールを加える事でサイバー攻撃に対抗するのが今度のノートン製品だ

ランサムウェアを例とした多層防御。マルウェアの配布、インストール、C&Cサーバーへの通信とそれに伴う行動すべてで様々な防御機構が動作する事がわかる

Android、Mac対策の新機能も

また、Android版はインストールされているアプリを6つのカテゴリで分類し、さらにアプリからどこにデータが送信されたかを確認できる「新アプリアドバイザー」を後日リリースする予定だという。Mac版に関してもシグネチャファイルを2/3に削減してより快適な動作とスキャンの高速化を実現したという。

Android向けにインストールされているアプリの問題性を6つの指標でチェックする新アプリアドバイザーを近日中に提供予定している

Macintosh版は定義ファイルの数を2/3に削減することで、ディスクスペースの削減とスキャンの高速化を実現する

2017年のパッケージ製品は、10月13日に発売開始。1年間/3デバイス版「ノートン セキュリティ プレミアム」の店頭予想価格は税込6,998円、3年間/3デバイス版の店頭予想価格は14,342円。

今回は選びやすくするためにあえてパッケージ版を減らし、ノートンセキュリティプレミアム3台版を1年と3年の2パッケージを家電量販店向けに発売する。プレミアム版は従来5台までの制限だったが、今年からは3台まで。この理由は「台数を抑えることでお求めやすい価格にした」という。

なお、オンライン販売では従来通りエントリーモデルのノートン セキュリティ スタンダード/デラックス/プレミアムの構成となり、同社はプレミアムで多くの台数を利用したい人に向け、オンラインでのプレミアム5台版の購入を勧めていた。

家電量販店でのパッケージ販売は、ノートンセキュリティプレミアム版に限定。最大利用可能台数を3台に減らし、代わりに価格を引き下げたという