その点について、GoProのシニア・バイス・プレジデントのジョージ・ブラウン氏は、「2年間、ユーザーの声を集めた」と説明。映像をうまく撮影したり、編集したりできないなどといった声があがったことなどから、その間に大きな投資をして、撮影から編集まで簡単にできるソフトウェアをつくったという。それが、同日発表されたGoPro PlusとQuikだ。これらによって、プロでない人でも簡単に楽しめるようになるという。
アクションスポーツ愛好家の外の市場へ
GoProの販売戦略の担当者は、「この夏HERO4がヒットし、品切れした店もあった。だから5は売れると思っている」と自信をにじませた。
また、「HERO5 Black」は、4万7000円(税抜)と4と同じくらいの値段設定。「高くしても売れただろうが、あえて同じくらいにした」という。その理由は、「我々はアクションスポーツの市場では知らない人がいないくらいになっている。でもアクションスポーツはやらなくても、ちょっとアクティブなスポーツをしたりするライフスタイルを送っている人につなげたい。そういった層から値段が高いという声をもらった」と従来のファン層からさらに大きな市場の獲得を狙った戦略であることを明かした。値段についていえば、同社商品が爆発的に人気が出てから数年、アクションカメラの市場は、1~2万円くらいの手軽な価格の商品が充実した。そのため同社の商品は品質はよいものの、高価格で手が出ないという印象がぬぐえなかった。
同社の業績は、2014年を境に落ちており、新商品にかける期待は大きい。ここにきて、2年ぶりの新商品。ユーザーの声に耳を傾け、「使いやすさ」をさらに進化させた。新しい市場を狙った価格設定はまだまだ高いという印象を受けるが、この値段をユーザーはどう受け止めるか。今後の売れ行きに注目したい。