肩・首の緊張を感じたらこまめにストレッチ

オフィスで長時間同じ姿勢でパソコンに向かっていると、肩周りの筋肉がカチカチに固まり、疲労が蓄積されてしまう。仕事の合間や寝る前などに短時間でも筋肉を動かせば、頑固なこりを防げる。

「腕を思いきり伸ばす」「首・肩を回す」「肩を上下に動かす」など、肩全体の筋肉のストレッチは座ったままでもできるものが多いので、気づいたらトライしよう。肩こり予防に大切なのは、筋肉が緊張した状態を続けないこと。帰宅後にまとめてケアするより、仕事中などにこまめにケアすることが重要と覚えておこう。

筋トレを取り入れる

一人ひとり、肩のコンディションは異なるもの。いかり肩となで肩といった肩の形のタイプに合わせて筋トレをすると、効果的だとされている。伸びきった筋肉に刺激を与えられるように考えられている筋トレを試してみるとよい。

■「いかり肩」向けのカンタン筋トレ

前腕を立て、手のひらを前に。それからあごを引き、胸をそらせながら肩甲骨ごとまっすぐ腕を下ろす。この状態で5秒静止する。

■「なで肩」向けのカンタン筋トレ

前腕を立て、ひじを肩より少し高い位置に置き、手のひらを前に。それから肩甲骨ごとまっすぐ腕を上げ、その状態で5秒静止する。

どちらも、1セットあたり10回をめどにして、1日で3セット程度をすると肩こり予防に効果を期待できるとのこと。

肩周りの筋肉でいうと、ストレッチや筋トレで「肩甲骨を柔軟に動かす」ことが肩こり解消のポイントとなる。全身の筋トレで体幹の筋肉を鍛え、「肩甲骨と骨盤の位置を正しくする=姿勢をよくする」という根本ケアでも肩こりは軽減する。

なお、筋トレなどの運動は肩こり解消にとても効果的だが、肌と同様、筋肉も睡眠中につくられるといわれているので、運動した後は良質の睡眠をとることも忘れないように。

ゆっくりぬるめのお風呂でリラックス

一番手軽にできる毎日の入浴での肩こり解消効果は、あなどれないものがある。ぬるめのお湯に肩までゆっくり浸かると、入浴の浮力効果で重くなった肩が軽くなる。また、温熱作用と水圧作用で血流がよくなるので、筋肉がゆるみ、肩こりも楽に。湯船の中でストレッチをするとさらに効果的だ。

他にも、「肩こりに効果のあるツボをやさしく押す」。特にオススメなのが、後ろ髪生え際あたりのくぼみのツボ「風池(ふうち)」で、慢性的な肩こりや頭痛、目の疲れに効果的と定評がある。

「いすの高さを調整して前かがみにならないようにする」「自分に合った枕を使う」「脇の下をもむ」(リンパの滞り改善によい)などが手軽にできるケアなので、自分なりの合わせ技で肩こりを楽にするとよい。

なお、これまで紹介してきたのは、ちょっとした不調の範囲といえる肩こりの解消法。つらい症状が続く場合は、整形外科などの専門医に診てもらうのがやはり正解といえる。

肩こりに悩まない体づくりには「日頃から姿勢をよくする」「運動の習慣を心がける」などの生活改善が一番だ。また、寒くなるこれからの季節は、「衣類や荷物の軽量化で肩への負担を減らす」「薄着で外から体を冷やさないようにする」といった基本とともに、食事などでの「体内からの冷え」にも注意したいもの。日常生活での何気ない習慣を見直すだけでも、肩こりが少し軽くなるのを実感できるぞ。

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