あなたの手にちょうどいいスマホ「g06」
4つめのチャレンジとして、同社が展開しているオリジナルブランド「gooのスマホ」の最新モデル「g06」(クロスリンクマーケティング製)が紹介された。4インチの小型軽量なボディで、7,800円という高コストパフォーマンスを実現している。
開発のきっかけなど、詳細についてはポータルサービス部門長の鈴木基久氏が説明した。
NTTレゾナントでは、前機種「g05」を購入しなかった人を対象に、「なぜ購入に至らなかったのか」を尋ねた。その結果、「g05は大きすぎる」という回答が得られた。ディスプレイの大型化が進む現在、4インチモデルは全体の6.7%と少数派になっていると分析。そこで、女性の手にも持ちやすいコンパクトサイズのスマートフォンの需要に応えるべく、g06が開発されたという。フィーチャーフォンから乗り換えても違和感のない、129gの小型軽量なモデルになっている。
「エントリー層に大画面、高スペック、高価格なスマートフォンは必ずしも必要とされていない。目指したのは贅沢な部分を削ぎ落とし、お求めやすい価格にしたモデル」と鈴木氏。NTTレゾナントでは、”あなたの手に、ちょうどいいスマホ”として9月6日より予約受付を開始している。
端末価格は7,800円だが、10月からは24回の分割払いもサポートする。音声通話に対応したOCN モバイルONEの月額料金と合算すると、月額1,980円から(24回払い)利用できる。
g06では、同社の開発したホームアプリを実装。gooの検索サーチボックスがプリインされているほか、ニュースアプリにもワンフリックでアクセスできるようになっている。特に検索に関しては、同社の強みが活かされている。例えば「オムライス」というキーワードを検索した場合、参考となるサイトが一覧表示されるだけでなく、サジェスト機能としてダイレクトに「食べログ」や「楽天レシピ」などに飛べるようになっている。
NTTレゾナントでは”阿吽の呼吸のテクノロジー”を目指している。ジオタグを利用することで外出中ならレストラン検索、家の中ならレシピ検索など、同じキーワードでもTPOに合わせたサジェストが行えるようにしていきたい考えだ。鈴木氏は、そのイメージについて「ご主人様の検索の意図を学習することで、その人に最適化されたスマホになる。家族で同じg06を使っていても、違う結果が出る」と説明していた。
小さなターゲットに打ち、リッチな層を取る
説明会の最後には、質疑応答の時間がもうけられた。Webでは先行予約が開始されているg06。家電量販店では、9月中旬以降に店頭に並ぶ予定だという。g06でも利用できるgooの検索エンジンについて、「AIを使って生活パターンを判定しているのか」と聞かれると、鈴木氏は「現状では、パーソナライズ、レコメンドといったオンラインで実現しているテクノロジーを応用している」と回答。利用に際して、個人情報や属性などを入力する必要はないという。
g06の位置付け、メインターゲットについて聞かれると鈴木氏は「g05の後継機という位置付けではない。スマートフォンの普及のために開発した。大手キャリアの皆さんがシェアを戦略とは違い、小さなターゲットに打ち、リッチな層を取りに行く戦略」と述べた。
この後、両氏は囲み取材にも対応した。教えて! gooのマネタイズ(収益化)について岩井氏は「基本的には広告。リアルタイムでピンポイントな関心事が把握できると、広告主さまから好評を得ている。お客さんにとってもメリットがある」と回答。恋愛相談のQ&Aが、そのまま収益につながるわけではないと説明した。
モバイル事業では、gooのスマホの販売、サービスの販売手数料などが収益になっているのか、と聞かれると岩井氏は「それらを独立した事業とは見ていない。オールインワンのgoo事業の構成要素という位置付け」とコメント。鈴木氏は「私の個人的な印象では、gooのスマホをお持ちの方は、月に200回くらいはgooのサービスを利用してくださっている。(サイトをよく訪れる)高フリークエントユーザーさんが増えており、そこにビジネスモデルを乗っけていくイメージ」との見解を示した。