9軸センサーでもっと細かなカスタマイズ
実は、Orpheは一般発売前にもかかわらず、トヨタ「Vits」のテレビCMなど、すでにさまざまな媒体で露出している。
no new folk studioのCEO・菊川裕也氏は、「Orpheは、僕が大学時代の研究室でオリジナル楽器を作ったことをきっかけに、『量産して市場に出せるものを作りたい』という思いで始まったプロジェクト。会社の規模も小さいので、開発はオープンに発信でき、結果としてさまざまなオファーも得られた」と語る。
テレビCMへの起用とともに、AKB48の公演やポップハウスユニット「水曜日のカンパネラ」によるライブでも使われている。さらには、世界的デザイナーである山本寛斎氏もオリジナルのOrpheをデザインし、ファッションショーで使用したという。
今後はソフトウェア開発キットを無償公開する予定だ。Orpheと連動したアプリケーションを、誰でも開発できるようになる。菊川氏は「ソールに内蔵されている9軸モーションセンサーを利用して、VR用コントローラーのような使い方もできるかもしれない。開発キットの公開により、自分に思いつかなかったような、さまざまな使い方をしていただけたら嬉しい」とコメントした。
【動画】発表会の会場では、ダンサーによるパフォーマンスもあった。曲の盛り上がりとともに光が激しく明滅するのに注目。ダンスなどのパフォーマンスと非常に親和性の高いガジェットだと感じた |
ちなみに、ソールにLEDを内蔵しているため、気になるのが使用を繰り返すことによる靴底の摩耗。同社によると、一般的なスニーカーよりも少し硬めの素材を採用しているために、激しい動きでもソール部分の摩耗は一般的な靴よりも少ないそうだ。ただし、繰り返し衝撃を受ける足元に精密機器を配置しているため、保証も心配。こちらは初期不良には無償で対応するものの、使用後の故障については有償修理になるという。