KDDIは、「au WALLET Market」の開始1周年を記念して、都内で記者説明会を開催した。担当者はAmazonや楽天といった競合サービスにはない、独自の強みを活かして展開していくと説明している。
説明会にはKDDI コンシューマ事業本部の村元伸弥氏が登壇。au WALLET Marketは、2015年8月にスタートしたショッピングサービス。KDDIが厳選した商品が、ネット(Webサイト)とリアル(auショップ)の両方で購入できる。auショップを顧客との重要なタッチポイントと捉えるKDDIでは、ショップ店員がタブレット端末を用いて、来店者にau WALLET Marketの商品を提案している。この販売スタイルには「待ち時間を有効に使える」「接客を通じてその人のライフスタイルに最適な商品を紹介できる」「住所などの情報を新たに入力する必要がない」などのメリットがあるという。
au WALLET Marketの会員は350万を突破した(8月2日現在)。また、店頭での物販に対応した店舗は全国約2,500店舗に拡大している(2015年12月現在)。対応店舗の拡大にともない、売り上げも急速に伸びている。ちなみに売上の割合はネット/ リアルで同程度だという。
au WALLET Marketの強み
au WALLET Marketの強みとも言えるのが、ネット/ リアルで異なるターゲットにアプローチできる点。購入者層を見てみると、Webサイトでは30~50代の利用が多く、60代以上は非常に少ない。一方でauショップでは60代以上の利用も多い。一般的な話として、年齢が高くなるとECサイトでは商品を買わなくなる傾向がある。ネットショッピングに慣れておらず購入方法が分からない、個人情報の登録に慎重になる、オンライン決済の仕組みに不安を抱く、店頭で実物を見てから購入したい、などの理由が考えられる。オンラインショッピングに懐疑的とも言えるそうした層には、auショップで店員の説明を聞いた上で、商品を購入できる販売スタイルが合っている。
また、商品によって購入方法を変えられるのもau WALLET Marketの強み。例えば、大きくて重い商品は自宅まで届けてもらえるネット購入が適している。今すぐに使いたい商品は持って帰ることのできる店頭購入が適している。au WALLET Marketなら、auショップでじっくり品定めをしてから購入し、後日ネットで追加注文を行う、といった”良いとこどり”の方法も選択できる。