“女性が働きやすい会社”といわれると、大企業の手厚い支援を想像する人は多くいるだろう。一方でベンチャー企業と時短勤務の女性の相性は相容れないものとの印象が強い。しかしこのイメージには誤解がある。

今年3月、Googleは、「Women Will」プロジェクトの1つで、様々な立場の人から働く女性を応援するアイデアを集めた。企業による実践につなげていこうという「#HappyBackToWork」のアイデア分析発表会を開催した。このプロジェクトはおととし10月から始まり、それまでにアイデアは5000件以上が集まったほか、700社以上の企業が賛同している(3月時点)。

今年3月開催された「#HappyBackToWork」のアイデア分析発表会

「帰社時のすみません禁止」、「育児家事って“手伝う”ものじゃない。当然“シェアする”ものなんです」などといった言葉が並ぶ会場内。発表されたアイデアの中には、どの企業、家庭にもありがちな場面についてチクリと刺さる言葉があった。

このアイデアの中で女性の家事の負担を減らすために洗濯の初歩から教える「パパのためのお洗濯ガイド」を自社サイトで公開し始めたのが、ネット宅配クリーニングサービスのリネットだ。

同社では、インターネットを使った宅配というスタイルを採用している。24時間いつでも注文ができ、店に洗濯ものを持っていく手間が省ける便利さなどから、利用者の多くは、共働き家庭などの時間がない人だ。そういったことから働いている人をどうやって支援したらいいかという発想でサービスを展開。今回のGoogleのプロジェクトにも賛同したという。

リネットが提供する洗濯ガイドのHP

「パパのためのお洗濯ガイド」は、女性の仕事を支援するために、男性の家事支援の後押しが一番大事という同社のパパ社員の発想から出てきたものだ。同社の特設ページには、洗濯の基礎から紹介されていて、中には、「洗濯剤と柔軟剤の違いとは」といったことまで書かれている。