夫が1番、子どもは2番

――子どもにとって幸せな家庭はどんなものだと思いますか

お父さんとお母さんが仲良くして笑っていたら、子どもはそれだけで幸せだと思います。ですから、私たちは子どもの前で、一度も夫婦げんかをしたことはありません。夫婦は他人だけれど、子どもは血がつながっているわけなので、子どもの前でお父さんの悪口を言うというのは、絶対に違うと思います。

もちろん子どもが成長して、いろいろなことを見聞きするような年頃になれば、「お父さんやらかしたな」とか「お母さん機嫌悪いな」というのは分かるでしょう。でも、子どもたちは両親がバカな話をして笑っている姿しか見ていません。だからこそ、自由に、楽しく育ってくれたのだと思っています。

浜田家では子どもが小さいときから、私にとっては夫が1番だし、子どもは2番。夫も同様です。ですから、子どもが思春期になって、私に生意気な口をきいた時も、夫は「お前、俺の嫁はんに、何やその口のきき方は」と怒りました。私も、夫が家にいない時は「あなたたちのために、お父さんは仕事をがんばっているのだ」と伝えています。両親の幸せがあってこその、子どもたちの幸せだと考えています。

小川さんは「夫婦がお互いにリスペクトの気持ちを持つことが大切」と語った

――夫婦がお互いをリスペクトされているのですね

リスペクトがなければ、我慢できるものもできないですよ(笑)。夫婦がお互いをリスペクトしている姿を見て、子どもは両親に対して「ありがとう」と思えるのではないでしょうか。私は子どもたちが結婚したときに、私たちと同じように家庭を作っていってほしいと期待しています。彼らが両親から教わった子育てを、自分の子どもにしたときが、子育て終了の時なのかなと思っています。

――子育てが一段落した今、今後の人生はどのように生きていかれたいですか

やっと好きな舞台に復帰できたので、死ぬまで舞台で仕事をしたいです。子育ての経験があることで、役作りでも引き出しが増えました。母になったことが、仕事にいきていると感じています。

50歳で舞台に復帰したとき、夫も子どもも見てくれたのですが、3人から同じような文面のメールが来て驚きました。「本当に、舞台がやりたかったんだね。がんばってね」と。家族は私にこういう姿があったのかと喜んでくれていて、そんな家族の応援や協力のもとに今があります。この前も、仕事で家を空けたとき、残った夫と次男がご飯を作ってくれました。こういう1つ1つのことが、ほほえましいしありがたいし、仕事への活力になりますね。

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タレントで女優の著者による、大人気ブログを書籍化。大幅な撮り下ろし、書き下ろしを加えて刊行した。料理上手で知られる著者の簡単でおいしい定番レシピや、50代女性のファッション、メイク術は誰でも明日から使えるノウハウがぎっしり! 本人のワードローブのほか、お気に入りのインテリアや雑貨も公開します。センスと笑いが詰まった、「美味しくて楽しくてちょっとおしゃれな暮らしのこと」をつづるライフスタイルBOOKです。