3.5mm端子のアナログ接続ケーブルに付け替えて、再度音を聴き比べてみた。全体的にLightningケーブルよりもあっさりとしたチューニングで、高域の抜け感が心地よい。ただ、やはりLightningケーブルの方が引き出してくる情報量が豊富で、特に中低域の音の密度が勝っているように感じられた。また、Lightningケーブルでは最適な音量が得られるボリューム位置が全体のうち大体3~4割ぐらいの位置だったが、通常のケーブルでは7~8割ぐらいのところまで持ってこないと、しっかり鳴らせている手応えが得られなかった。スマホと一緒にアウトドアで使う場合はそれなりにボリュームを上げる必要があるかもしれない。

3.5mmステレオミニプラグ仕様のアナログケーブルも同梱する

長さ約1.2mのケーブルは本体両側のイヤーカップにつなぐ着脱式。ヘッドホン側の端子は汎用性の高い3.5mmのミニプラグだが、ケーブルの端子部が湾曲した特殊な形状なので、CIPHER Lightningケーブルを他社の3.5mmプラグを採用するヘッドホンに装着して使うのはちょっと難しそうだ。イヤーカップは手に取ると少し重みを感じるが、ヘッドホンを装着するとイヤーパッドの柔らかいクッションのおかげでとても自然なフィット感が得られる。不思議と重さは感じなかった。

ケーブルは着脱交換仕様だが、ヘッドホン側の3.5mm端子が特殊な形状をしているのでCIPHER Lightning CableはSINE専用と言える

平面駆動型のポータブルヘッドホンで、しかもiOS機器とのLightning直結スタイルが選べる個性的なヘッドホンだが、その実力は音質、ポータビリティともに紛れもなくハイクラスと呼べる充実の出来映えだ。ヘッドホンリスニングの最も新しいトレンドを先取りしながら、よりいい音を楽しみたい全ての音楽ファンにおすすめしたい。

ハイレゾやCDリッピング音源、Apple Music、YouTubeの音声なども一段といい音で楽しめる