三菱電機は7月14日、スマートフォンと連携するIH炊飯器「備長炭 炭炊釜 NJ-VA107」(以下、NJ-VA107)の説明会を行った。NJ-VA107は「目が不自由な人でも使いやすい」という特徴を持った炊飯器。ところが説明会で実機を触ったところ、見え方に不自由を感じていないユーザーにとっても、さまざまなメリットがあることが分かってきた。
三菱電機によると、(老眼や白内障などを含めて)見え方に不自由を感じている人は日本国内だけで約4000万人を数え、3人に1人は「見えにくい」と感じているという現状がある。しかし、同社がUDイベント(視覚障害者のためのユニバーサルデザインに関連するイベント)でリサーチしたところ、視覚が不自由な人の多くがスマートフォンを使いこなしていたという。
特に、Android OS搭載のスマートフォンは「トークバック」と呼ばれる音声読み上げ機能を搭載している。これは、画面上のアイコンやボタンに触れると、アプリ名や「OK」「キャンセル」といった機能の内容などを読み上げる機能だ。イベントでは、このトークバック機能と音声読み上げ機能、音声入力機能などを駆使して、まったく目が見えない人でもスマートフォンを使いこなしていたという。この様子をみて、三菱電機はスマートフォンで炊飯設定ができる「NJ-VA107」を開発した。NJ-VA107は、専用アプリ「らく楽炊飯」で炊飯設定などを登録すれば、あとは本体にスマートフォンをかざすだけで、設定した通りの炊飯ができる。
【動画】指をあてた部分のテキストやボタン機能を早口の音声で読み上げるAndroidの「トークバック」機能(音が出ます) |