防水性能やワンセグを搭載
507SHのハードウェアスペックなどをチェックしていこう。スマートフォンとしては、KDDIの夏モデルである「AQUOS U SHV35」と似ており、恐らくこのモデルをベース端末としたうえで、ワンセグ、防水・防塵性能以外のカスタマイズを除いたのだろう。おサイフケータイ機能も省かれているが、これはメジャーアップデートに追従できない可能性があるためだという。
その代わり、前述の通り毎月セキュリティアップデートが提供されるとともに、最新版Android OSが登場したら、シャープが検証した後、最新アップデートが提供される。メーカーの検証が入るため、Nexusシリーズに比べる少し遅れるという。直近では、次期Androidの「Nougat」も、リリース後数カ月以内の対応となる。
Androidの標準UIで統一。Nexusシリーズやほかの国で発売されているAndroid Oneとも共通している |
これまでY!mobileが発売してきたNexusシリーズのユーザー満足度は高く、Android標準のUIが優れている点をアピールする |
そのほかのスペックとしては、ディスプレイには約5.0インチHD IGZO液晶を搭載。チップセットはSnapdragon 620で、オクタコアのMSM8952を採用する。ストレージは16GB、内蔵メモリは2GB、通信方式は3Gがバンド1/7、LTEがバンド1/3/8/41。カメラはメインが有効画素数1,310万画素CMOS、サブが同500万画素CMOSを採用する。バッテリー容量は3,010mAh。
「Android One」と「iPhone」の2本柱に
Y!mobileは、ソフトバンクのサブブランドとして主に低価格路線を進めている。最近ではブランド力向上のため、1年間は月額1,980円になる料金プランをスタートし、Y!mobileとしては最大の広告展開も行っている。寺尾氏は、「価格勝負は3~5年までしか持たない」とし、価格以外の訴求点が必要だと説明。
そうした考えから、ここ2年間は、ヤフーとの連携を押し進めてきた。さらに今春には、中高生をターゲットに「iPhone 5s」も投入。3~4月は新入学時期であり、初めてスマートフォンを持つ中高生にとって、iPhoneが持つブランド力は絶大なものであり、そこを狙ったという。結果、Y!mobileとしての販売台数は3月で前年同期比260%、4月で前年同期比280%と大きな伸びを示し、狙いが的中した。iPhoneの取り扱いを開始しても、販売数ベースでは依然としてAndroidも強く、寺尾氏はバランスが取れていると分析する。
これに加え、「Googleによる素のAndroid」を採用したAndroid Oneを主力に育てることで、iPhoneとAndroid Oneの2本柱としていきたい考えだ。