初心者向けサービスを追加

楽天によれば調査の結果、65歳以上の54%がMVNOの利用を検討しており、また65歳以上でスマホを利用していない人の約3人に1人が「使い方に不安」を抱いていることが分かったという。この調査結果を受けて、楽天モバイルではシニア向けの「はじめてのスマホ塾」を開催したほか、利用者の自宅までスタッフが出張して契約から設定までをサポートをする取り組みも開始。7月下旬からは、チャット・電話・リモート操作による「あんしんリモートサポート」も月額500円(税別、以下同)でスタートさせる。なお、あんしんリモートサポートは楽天モバイル以外のスマホやタブレット、PCにも対応する予定だ。

シニア向けの「はじめてのスマホ塾」を開催(左)、スタッフが出張してサポートをする取り組みも開始(中)。あんしんリモートサポートも7月下旬からスタートする(右)

このほか、訪日外国人観光客をターゲットにした「楽天モバイル プリペイドSIM」、スマートフォン向け留守番電話サービス「スマート留守電」(月額290円)を7月下旬以降から開始予定。定額制音楽配信サービス「KKBOX」(月額907円)と連携した取り組みも7月中旬から開始を予定している。

スマホ向け留守番電話サービス「スマート留守電」(月額290円)を7月下旬以降から、定額制音楽配信サービス「KKBOX」(月額907円)と連携した取り組みも7月中旬から開始予定

コミコミプランを提供

楽天モバイル事業の黒住吉郎氏からは、夏モデル2機種と、それにともなう新プランについて説明があった。ラインナップに追加されたのは、富士通コネクテッドテクノロジーズの「arrows M03」とシャープの「AQUOS mini SH-M03」。黒住氏は「メジャーブランドの厳選された品揃え。防水・防塵、おサイフケータイ、ワンセグ、VoLTEといった機能にも対応する」とアピールした。

夏モデルとしてarrows M03、AQUOS mini SH-M03の2機種を紹介する楽天モバイル事業 チーフプロダクトオフィサーの黒住吉郎氏(左)

これにともない、楽天モバイルでは「コミコミプラン」を提供する。これは「データ通信」「スマホ代金」「5分かけ放題オプション」がワンセットになったもの。「ZTE BLADE E01」を対象にした高速データ通信2GBがついた「コミコミプランS」を月額1,880円(1年目)で、「HUAWEI P9 lite」と高速データ通信2GBの「コミコミプランM」を月額2,480円(1年目)で、「arrows M03」と高速データ通信4GBの「コミコミプランL」を月額2,980円(1年目)で提供する。S、Mは7月1日から受付開始、Lは7月1日から予約受付を開始する予定。ワンキュッパで提供している競合他社を意識してのことだろうか、黒住氏は「イチパッパで提供する」と優位性を強調していた。

「データ通信」「スマホ代金」「5分かけ放題オプション」がワンセットになった、コミコミプランS/ M/ Lが提供される

新機種2モデルが追加され、より多彩なラインナップとなった楽天モバイル

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発表会の最後には、質疑応答の時間がもうけられた。記者団から「MNO(大手キャリア)の辿った道をトレースしている印象がある」と指摘されると、平井氏は「利便性、格安だけを求めると苦しくなる。実際、欧州ではMVNO事業者の淘汰も始まっている。そこでスマホというサービスに+アルファで、楽天経済圏と組み合わせる工夫を行う。楽天独自のスマホ事業が成立すると考えている」と回答。また「楽天モバイルではキャリアのような過剰なサービスを排除し、今後も利用料金の値下げに意欲的に取り組んでいく」と説明していた。